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被写体でJPEG画像の重さが変わる!?

 お猿@おはようございます。

 なんだかんだと、Nikon D80 談義やFinePix S9100 談義をやっておりますが、今回は銀塩とデジカメの大きな違いである「撮影されたものは、まず画像データとして記録される」という原点に戻って、知って役に立つやら立たないやらのトリビアネタをやりたいと思います。内容的にはプロな方々には「何をバカな……」と思われることですが、大抵の人はあんまり知らなかったりする内容ですので、我慢していただきたいと思います。

 ……で、銀塩カメラは記録画像サイズを変えようと思えば、35mmフィルムとか4×5判フィルムを選ぶという感じにフィルムを変えることによって行います。その為、異なったサイズのフィルムを使う場合はカメラ本体を対応する機種に変更する必要が出てくるわけです。しかし、デジカメではあくまでデータですので、本体を変えることなくボタン一つでサイズ変更ができます。大抵の場合は「Large(大)」「Middle(中)」「Small(小)」の3種類が用意されています。

 また、データで記録するということで銀塩にない特徴があります。それが「圧縮」というもの。これを銀塩でやったらどうなるでしょう?フィルムがグシャグシャになるだけですね(笑)。……で、デジカメの大半で採用されている「JPEG」というものは画像の圧縮形式と言ってもいいのですが、これにもどの程度圧縮するかを選ぶことができます。特にJPEGはピクセルを間引きすることによって圧縮し、ピクセルを補完することで展開するタイプのため、圧縮したら元のデータには完全に戻せない「不可逆圧縮」なので、コンパクトに圧縮できればいいと最高に圧縮してしまうと、劣化しまくってとんでもないことになります。そういった特徴があるのがデジカメですので、撮影段階でどれほどの品質が要求されるかを検討する必要があります。

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D80なら上部の表示パネルで画質モードと画像サイズを確認できる

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左下のQUALボタンとコマンドダイヤルを組み合わせて画質とサイズを変更できる

……で、デジカメの性能の一つに記録画素数というものがありますので、取扱説明書なんか見ていると、そのデジカメのどういったモードでどのサイズで撮影すると、どれくらいの容量のデータが仕上がるかっていう表が掲載されていると思います。サイズが大きいほど容量が大きくなるし、画質も圧縮率が低ければ容量が大きくなるのは当然のこと。

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ちなみにこれがNIKON D80の対応表。RAW撮影の場合も書いてある

 ただ、同じカメラで同じ画質で同じサイズで撮っていれば、何を撮っても同じデータ容量になると思っている人が多いですが、私の愛機Nikon D80の場合はRAWだろうがJPEGだろうが、「1コマあたりのファイルサイズ」は全て「○○MB」という表記になっているのが気になる。よくよく読んでみると「画質モードと画像サイズの組み合わせによって、1GBのSDカードに記録できるコマ数、および連続撮影できるコマ数は、以下のようになります。ただし、カードの種類や撮影条件によって、コマ数は増減することがあります。とある。そういえば、残り撮影可能枚数が「1」になった後に、妙にあっさりしたものを撮ると「さらにもう1枚!」ということが結構ある。アイスキャンディーを食べていて「当たり」が出たときの何やら得した心境だ。それはそうと、検証するにあたって「カードの種類」っていうのは、何種類かのSDカードを用意するのがお金がかかってしまうので、ここでは次の「撮影条件」によって、どの程度増減するか検証してみたいと思います。

……で、私の経験上、被写体が複雑にごちゃごちゃしているほど容量が増えるようですので、数種類の被写体で検証してみたいと思います。ごちゃごちゃしていると言えば、森林の樹木ですね。そんなワケで、今回は富山県射水市にある自然豊かな浄土真宗 親鸞会同朋の里さんにお邪魔して撮らせていただきました。聞いていた通り同朋の里は静かな所で、小鳥のさえずりの聞こえる良いところでした。で、結果はこんな感じでした!

【1:森林の外観 @ 同朋の里】 ごちゃごちゃ指数:☆☆☆☆4

 では、まず最も重かったのがコレ。森林の外観ですね。しかも、若干紅葉が混じったりして単色での塗りつぶしという訳にはいかない代表格です。葉っぱの1枚1枚まで細かく描写しているので期待大です。

1904294
広葉樹と針葉樹が混じって、ディテールが非常に細かい代表格だ!

 この写真のファイルサイズはこれだ!

1904295_1
ちょっと分かりにくいと思いますが、同じ被写体を設定を変えて撮っています

RAW 10.3MB (取説値:約12.4MB)
FINE-L 4.7MB
 (取説値:約4.8MB)
FINE-M 2.7MB
 (取説値:約2.7MB)
FINE-S 1.3MB
 (取説値:約1.2MB)
NORMAL-L 2.4MB
 (取説値:約2.4MB)
NORMAL-M 1.4MB
 (取説値:約1.3MB)
NORMAL-S 0.668MB
 (取説値:約0.6MB)
BASIC-L 1.2MB
 (取説値:約1.2MB)
BASIC-M 0.744MB
 (取説値:約0.7MB)
BASIC-S 0.372MB
 (取説値:約0.3MB)

  ここでの「取扱値」というのは、D80の取扱説明書での値です。RAWとFINE-Lでは、実測値の方が軽いんですが、どういった訳かFINE-S以降では実測値の方が重いという結果になった。NORMAL-Sの実測値は実際は「MB」表示ではなく、「KB」表示なので、実際のところは取扱値で切り捨てられているMB表示における小数点第2位以降は壮絶なバトルが繰り広げられていると思う。では、この数値を覚えて次の被写体に行ってみたいと思う。

【2:数本の雑草 @ 同朋の里】 ごちゃごちゃ指数:☆☆☆★3

 次に重かったのがコレ。目線を足下に移した時にあった雑草クンです。草刈りを行った後の枯れ草などで地面のテクスチャが非常に複雑なのですが、生きている雑草そのものは非常にシンプルというもの。また、水たまりも比較的シンプルなので、その分、軽量化が成功しているようだ。

1904296
せっかく同朋の里にお邪魔しながらも、こんな写真ばっかで面目ない!

 この写真のファイルサイズはこれだ!

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森林より若干軽いのが分かるでしょうか?

RAW 9.3MB (取説値:約12.4MB)
FINE-L 4.1MB
 (取説値:約4.8MB)
FINE-M 2.5MB
 (取説値:約2.7MB)
FINE-S 1.2MB
 (取説値:約1.2MB)
NORMAL-L 2.3MB
 (取説値:約2.4MB)
NORMAL-M 1.3MB
 (取説値:約1.3MB)
NORMAL-S 0.660MB
 (取説値:約0.6MB)
BASIC-L 1.2MB
 (取説値:約1.2MB)
BASIC-M 0.736MB
 (取説値:約0.7MB)
BASIC-S 0.368MB
 (取説値:約0.3MB)

  何と言いましょうか。流石に先ほどの被写体に比べると非圧縮のRAWデータでもかなり軽くなってしまっていますね。画質が悪くなるほど、差を感じなくなっています。

【3:夕暮れと森 @ 同朋の里】 ごちゃごちゃ指数:☆☆★★2

 自然界でかなりごちゃごちゃしていないのが「空」。滑らかなグラデーションですし、下の森のシルエットもほぼ単色ですのでJPEG圧縮の非常に得意とする画像。ここで急激に軽くなります。

1904298
森のシルエットもかなりポイントが高いか!?

 この写真のファイルサイズはこれだ!

1904299
非圧縮のRAWでさえ取扱値より5MBアンダーという軽さ!

RAW 7.4MB (取説値:約12.4MB)
FINE-L 2.5MB
 (取説値:約4.8MB)
FINE-M 1.4MB
 (取説値:約2.7MB)
FINE-S 0.788MB
 (取説値:約1.2MB)
NORMAL-L 1.7MB
 (取説値:約2.4MB)
NORMAL-M 1.1MB
 (取説値:約1.3MB)
NORMAL-S 0.656MB
 (取説値:約0.6MB)
BASIC-L 0.616MB
 (取説値:約1.2MB)
BASIC-M 0.400MB
 (取説値:約0.7MB)
BASIC-S 0.240MB
 (取説値:約0.3MB)

 被写体によるデータ容量の差は圧縮率によるものだと思っていただけに、RAWのこの減量っぷりには正直驚いた。NORMAL-Sだけは取扱値を小数点第2位レベルで上回っているのだが、この辺はとてつもなくナゾ。それでも、被写体がのっぺりとしてくるほど軽くなることはこれでも実証できると思う。

 最後に、「同朋の里」から離れて我が家に移動した。俗に鉄筋コンクリート住宅ということで、構造体そのものの物理的質量はとてつもなくヘビー級。建築素材の中でもトップクラスだ。だが、外壁は打ち放しののっぺりとしたもので、わずかに木コン模様がある程度。では、どうでしょうか?

【4:コンクリート面 @ 自宅】 ごちゃごちゃ指数:☆★★★1

 ……ということで、下のような何の面白みもないテクスチャになってしまったのだが、物理的質量だけは、同朋の里の自然以上のものだ。この質量がデータにも影響するか!?(するわけないだろ!)

19042910
それにしても無愛想だ……。まだ「ぬりかべ」の方が愛想がいいぞ……

 この写真のファイルサイズはこれだ!

19042911
並べ方を間違えたけど下からRAWになっています

RAW 6.9MB (取説値:約12.4MB)
FINE-L 1.9MB
 (取説値:約4.8MB)
FINE-M 1.1MB
 (取説値:約2.7MB)
FINE-S 0.604MB
 (取説値:約1.2MB)
NORMAL-L 1.4MB
 (取説値:約2.4MB)
NORMAL-M 0.828MB
 (取説値:約1.3MB)
NORMAL-S 0.432MB
 (取説値:約0.6MB)
BASIC-L 0.384MB
 (取説値:約1.2MB)
BASIC-M 0.252MB
 (取説値:約0.7MB)
BASIC-S 0.156MB
 (取説値:約0.3MB)

 流石に軽すぎますね。取扱値と比較してダブルスコアというものがあります。FINE-Lでも1MB台ですからね。いくらコンクリートでもデータになるとメチャ軽です。案外、空を多く入れた風景写真を撮りに行こうと思ったらメディア容量は節約できるかもしれませんね。逆に、森林でのキャンプや人でごった返す行楽地なんかを撮影しに行く時には、予想以上にデータ容量が膨らんでしまう可能性がアリです。気をつけましょう。

 そんなワケで、被写体の複雑さを数値で知ることができるのがデジカメだっていう結論になりました。「この物体のテクスチャの複雑さ」を数値化する一手段と心得ていただければ幸いです。使い道はまずないでしょうけど……。

 ではでは。

~本日のリンク~
知床特集、あなたの知らない自然の魅力の真実を探る!
浄土真宗親鸞会 大阪

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コメント

トラックバックありがとうございます!
被写体でJPEGの重さが変わるんですね
自分はまだまだ分からないことばっかりです

投稿: marimo | 2007年4月30日 (月) 16時43分

marimoさん、こんにちは。

ピンポンダッシュならぬ、TBダッシュしてしまいすみませんでした。せめて、コメントでも残せたらよかったんですが、面倒だったので……(滝汗)。

被写体の複雑さでデータ量が変わってくるのを利用すると、この数値で複雑さを判定できるという、あってもなくても良い使い方が出来ます。

あ、それから、風景モノで空を多めに撮る場合は、メディアはそんなに必要なさそう……。そんなところでしょうか。またお越しくださいね!

投稿: フォトグラファー猿 | 2007年4月30日 (月) 16時50分

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