護衛艦「じんつう」乗船記(下巻)
お猿@おはようございます。
前回に続きまして、平成19年5月26日~27日に射水市新湊にて行われていた海上自衛隊の護衛艦「じんつう」の一般公開レポをしていきたいと思います。持っていったカメラはNikon D80 なので、そのレビューも兼ねているのでヨロシクお願いします。
さて、前回は「じんつう」に乗船する直前まででしたね。今回はいよいよ乗っちゃいます!見学希望者は10名くらいのグループに分けられて順番に乗っていきます。僕の直前で区切られまして、艦内が混雑しているため……ということで暫く待ちましたが、遂に順番が回ってきました。ミリタリーマニアでもないのですが、滅多に乗ることが出来ないというレア感も手伝って結構ワクワクしていました。
乗船に際し、D80に装着するレンズを悩みました。候補は悪魔のニッコールレンズ「AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18~200mm F3.5~5.6G (IF) 」とシグマの超広角ズームレンズ「10-20mm F4-5.6 EX DC /HSM
」の何れか……。究極の選択を迫られたのですが、見た感じタンカーのように広くない護衛艦で広い範囲を撮りたかったので、SIGMA 10-20mmズームを勝負レンズとしてチョイス!この後の写真は全てこのレンズで撮ったものです。
では、行ってきま~す♪
遂に乗船!白い制服がまぶしい隊員の皆さんが敬礼で迎えてくれました
乗ったところで、案内役の自衛隊員の方が1人付きます。僕たちのグループは若い爽やか青年でした。あ、乗り込むときは自衛隊の皆さんが「敬礼」で迎えてくれましたよ。既に艦上には多くの見学者でごった返していました。それでも、ビクともしない護衛艦はさすが……。ひとまず、船尾側に移動しました。
そこから船首側を見ると左右上方に向かっているのが「ハープーン」という対艦ミサイルらしい。
ハープーンを説明する自衛官。手前のおっさん達の速射砲のような質問攻めが凄かった
ここから少し下がると……、「高性能20mm機関砲」というものがあります。うん、僕の使っているレンズは10-20mmだ。勝ったぜ!……じゃなくって、自動で標的を探して連射するらしい。ちなみに1分間に3000発打てるらしいので、1秒間に3連写、1分間に書き込み時間を無視しても180連写のD80は完敗……。それはどうでもいいとして、先ほどのハープーンのような対艦ミサイルから自艦を守るという役目らしい。
こんなのに連射されたら痛いだろうなぁ……(この写真、逆光の影響出ちゃってます)
……ということで、船首に向かって移動します。
途中にあったのが、「水上発射管」という艦上から魚雷を発射させるシステム。一瞬、何かのボンベかと思ったんですが、この中に魚雷が装填されているらしい。それにしても、こんなもんがフツーに置かれているのが恐ろしい……。これがグリンと回って魚雷を発射し、海中に潜って魚雷を追尾して攻撃するらしいです。
魚雷とは水中から発射するものだと思いましたが、艦上からとは驚き!
そして、更に船首に向かって、護衛艦の中ほどにあるのが、「アスロックランチャー」というもの。僕が今回見た装備の中で、一番「すげぇ~」と思ったものです。中に8本のアスロックミサイルというものが装填されていて、その先端にはパラシュート付きの魚雷がついているらしい。空中移動の為に通常の魚雷よりも標的に早く到達でき、パラシュートで着水後、潜水艦などを自動追尾していくそうな。
こういう自動追尾というのを聞いていると、人間魚雷と言われた「回天」とか、ゼロ戦で突っ込んでいった神風特攻隊って何だったんだろう……って思いません?あれを操縦していた若者がやっていたことをコンピュータでやってしまうんですからね。人間って何だろう?って思っちゃいました。
これがアスロックランチャーの正面。塞がれています
そして、これがアスロックランチャーの後ろ。これで発射の衝撃に耐えられるんですね
更に後方に向かっていくと、途中に救命いかだが用意されていました。それぞれのいかだに乗る人はあらかじめ決められているようです。そして、この1つの中に3日分の食糧も入っているらしい。
救命いかだだそうですが、展開するとどんな大きさになるんでしょうかね?
そして、更に進むと給油に使うバルブというかホースがありました。一瞬、伝声管かと思いました。まあ、ちょっとデカすぎますよね。
伝声管じゃないです。給油に使う給油管です
そして、遂に船首部分へ……。こうやって10mmレンズで撮ると広く見えますが、狭いですよ。それにしても、参加者の平均年齢が高い!
大抵、どのグループにも質問攻めのおっさんが数名いました
そして、船首部分にあったのが「62口径76mm速射砲」というもの。こんなのを見ると「戦う船」の象徴ですね。こんなのの後ろに座るところがあって、クルクル回りながら「お母さ~ん!」と叫んで撃ちまくるっていうのがイメージとしてあるのですが、これまた自動でやってくれるそうです。なんかダースベーターの頭みたい……。
ロープが張られてこれ以上後方に行けなかったが、10mm効果で先までバッチリ!
そして、いよいよ艦内に……。入り口が超狭かった。おっさんがひしめき合っていました。
われ先にと中に入っていくおっさん達
ちょっと中に入ると、下に下りるハッチが開いていた。ここで、写真を撮ったら案内の自衛官に「ここから先は写真はご遠慮くださいね♪」と忠告……。それに従って、写真は撮りませんでした。エライぞ、俺!
このハッチの狭さで頭を打たないか心配だ
……で、この下にはコントロールの部屋やら、30人が同時に食べられる食堂やら……。食堂では、自衛官が「じんつうグッズ」を販売していたのには驚いた。あと、食堂手前にコカコーラの自販機があった。全品100円というのは魅力的だった。
更に先には居住区として2段ベッドやらトイレ、そして、浴室もあった。浴室はステンレスの浴槽が宙に浮くように設置されているのだが、あまり大きくない。また、お風呂は海水らしい。貴重な水を確保するためらしいが、なんか身体がベトベトしそうでイヤだ。
そして、再び甲板に……。
白いラインの中は結構広い。ヘリでも発着できるのかな?
出たところは船尾だった、ここから乗船口へと移動する。
ここから岸壁を見たら、見学待ちの人たちがこっちを見て待っていました
そして、最後に再び、自衛官の皆さんが敬礼で「ありがとうございました!」と見送ってくださった。イヤハヤ、礼儀の正しいこと!こういう爽やかな応対って良いですよね!
最後にまた敬礼でお見送り。有難うございました!
こうして、護衛艦「じんつう」の内部見学は終わったわけですが、この狭い護衛官に120人くらいで生活しているらしい。ちょっと、僕なら苦痛かもしれません。
それにしても、「北」から近いだけに、いざという時は守ってくださいね!!
ではでは。
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コメント
広角で撮影されてあるせいで、そんなに狭くは見えませんが、レポートを読む限りでは、窮屈なところが随所にあり客船ではなく護衛艦なのだなと実感させられますね。また、それをものともせず広々と移しこむ迫力満点のレンズもさすがです!!
写真ももちろんですが、今回は特にレポート内容も興味深く読ませていただきました。なかなかお目にかかれないモノでしょうから説明を聞きながら、撮影もで大変でしたね。
投稿: しゅんぱぱ | 2007年5月30日 (水) 13時41分
しゅんぱぱさん、コメントありがとうございます。
広角はやっぱり広々と撮れて良いですね。狭い、私の部屋でも広く見えますし、短い廊下だって奥行きが強調されてハッタリかませて見栄を張れます(笑)。護衛艦は決して広くないですよ。特に、船首と船尾の間は船の両側の通路を歩いていくんですが、写真を見られたら分かられると思いますが、決して広くないですね。特に魚雷がある部分は通路にあるから狭いのなんのって……。
レポート内容ですが、撮影中は殆ど耳に入っていませんね。写真に写っているおっさんたちの対応で自衛隊のお兄さんはかかりっきりだったので……。まあ、僕は写真が撮れればそれでヨシだったので、おっさん達には喜んでもらえたようで何よりです。ウロウロに聞こえてきた内容を後でちょっと調べてレポート書きました。
投稿: フォトグラファー猿 | 2007年5月30日 (水) 16時46分
どれもきれいな写真で「私もこんな写真が撮れたらなー」と思いました。
特に20ミリ機関砲のアングルはかっこいい。
ちなみにアスロックランチャーは黒い丸の方が後ろで四角い方が正面だと
思いますよ。
投稿: 菊丸 | 2010年7月27日 (火) 17時48分
)わたしも今日じんつうに乗りましたヽ(´▽`)/ 通路とてもせまかったです(`ε´)
投稿: ニッチャン | 2011年7月18日 (月) 21時52分