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eye-one(i1)でモニタキャリブレーションをとる

 お猿@おはようございます。

 本題であった「Nikon D80 」のレビューからスッカリ外れて、ますますマニアックな内容になってしまっていますが、前回に続いてグレタグマクベス社製のカラーマネジメントツールである「eye-one display2 」を試してみたいと思います。まあ、「i1」と書いた方が分かる人が多いかもしれませんね。

 印刷物に限らず個人向けの写真であっても、完全にデジタル化した今となっては、モニタは撮影した写真を見るための肝心なビューワーであります。特にレタッチをして楽しみたい人にとっては、モニタの色管理は大事なところ。買ったまんまのカラー設定では一生懸命にやってもメチャメチャな色となって出てきて、プリントアウトして「こんなハズではなかった……」と色が合わないことに悩むことになります。そこで、こんなカラーマネジメントツールが必要となってくるんですね。

 まあ、カラーマネジメントをただの色調整とごっちゃまぜする人が多いのですが、「色」とは心理的物理量なので、見る人によっても違った色に見えます。そこで、「世界標準の目」を設定し、その目で見た色から、そのデバイスの持つ色がどれだけズレているかを数値化し、そのズレの分を補正するのがカラーマネジメントと思ってもらっていいでしょうね。また、そのズレを数値化したのをデバイスのICCプロファイルと言います。

 カラーマネジメントで、よく例えられるのが国連会議でしょうか。国連にはいろんな国の代表が集まります。そうなると、いろんな言語で会話する人が集まると言うことですが、会議上では、世界共通語と言われる英語で会議がなされると思います。その翻訳をするのがカラーマネジメントで言ったらICCプロファイルなんですね。

 ……で、そのICCプロファイルは同じメーカーの同じ機種のモニタであっても個体差がありますので、厳密に色を合わせたいと思ったら、その1台のモニタごとに作っていく必要があるんですが、そこで活躍するのがi1なんですね。

 今回は、EIZOのFlexScanを使っていますが、できることならばAdobeRGB網羅のカラーマネジメントモニタ「ColorEdge CG241W」を使いたかった……。まあ、FlexScanでどこまでいけるかも見てみましょう。

 前回、インストールしてできたアイコンをクリックすると、こんな画面が出ます。

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「Eye-One測定器が検出できません。接続を確認して再施行してください」

 Eye-One測定器(キャリブレーター)が付いていないと、それを判断して警告してくれます。測定器をUSBポートに接続しましょう。取り付ければ次の画面に進むことができます。

 ちなみに、測定器の本体はケーブルにおもりを付けて液晶モニタの裏側に垂らし、表側には測定器を垂らす形になります。垂らす位置は、モニタそのもののOSDメニューの位置を避けます。OSDメニューとは、モニタの諸々の設定画面なんですが、下のボタンをいじったら出てくるアレです。それを表示させながら作業をしていくんですね。

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OSDメニューを避ける位置にEye-One測定器を設置します

 ちなみに、上の写真ではOSDメニューの左側に設置していますが、キャリブレーションを開始すると写真のようなパターンが表示され、測定器がある位置を自動的に見つけてくれます。なので、OSDメニューの左でなくても上下左右、どの位置に配置しても結構です。まあ、中央に近いほうがいいでしょうけど……。

 それで、次のステージに進むとこんな感じですね。

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「プロファイルのモードを選び、「右向き三角」をクリックしてください。」

 作業する上で、どの程度細かく設定するかを「簡易モード」と「詳細モード」から選べます。デフォルトは「簡易モード」になっているので「詳細モード」を選択することをオススメします。できたら、次に進みます。

 次は、モニタのタイプを選びます。

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「モニタのタイプを選んでください」

 ……ということで、「LCD(液晶モニタ)」、「CRT(ブラウン管モニタ)」、「ラップドップ(ノートパソコン)」の3種類から選べます。ちょっと前まではCRTのみ対応だったのに、タダの液晶モニタだけでなく、ノートパソコンまでできるとはチョット感動……。

 次に進むと、カラーターゲットの選択画面に進みます。

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「各ターゲット設定を選択してください」

 ここで、「白色点」「ガンマ」「輝度」の調整をする。まあ、目指すところのモニタを設定するわけだが、使用用途に応じて変わってくるわけだが、僕の場合は最終ターゲットはオフセット印刷による印刷用途なので、そこをターゲットに持っていきたいと思う。

 「白色点」は、「色温度」と思ってもらっていいが印刷用途ならば5000Kに設定。かなり赤く感じるがこれでオッケィ。ちなみにWEB用途ならば6500Kがいいようだ。

 「ガンマ」は、LCDでガンマというのもチョット変だが、Macintoshなら1.8。Windowsなら2.2とも言われる。これまた印刷対象なら1.8、WEB用途なら2.2とも言われる。

 「輝度」は、動画でもないので80cd/m2が推奨っぽい。

 この辺の設定は、APA発行の「RGBワークフローガイド」を参照した。PDFで無償配布されているので、この項だけでなく、前ページにわたって読みたいものだ。かなり、というより感動するくらい勉強になる。

 さて、ここまで進むといよいよ調整になる。

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「モニタにEye-One測定器を取り付けてください。」

 こんな画面になるので、前述のようにOSDメニューの邪魔にならないようにセットしよう。ここで出てくる画面のようにド真ん中に設置すると、間違いなく失敗するのでマネしないように……。

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「コントラストを100%に変更する」

 この画面が出たら、早速モニタのOSDメニューを表示して「CONTRAST(コントラスト)」を表示させ、100%まで上げていく。画面の色がおかしくなるが、ここから下げていくというやり方でコントラスト調整をしていくので、100%に設定して心配はない。できたら、Eye-Oneの「スタート」をクリック。

 測定器の下に白く明るさが変わっていく長方形が表示される。この明るさを測定器が感知しているので、動かさないようにしよう。また、右上に下の写真のようなウィンドウが表示される。

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「コントラストインジケータ」

 このコントラストインジケータのスライダが緑の領域に入るまでOSDメニューを操作して(モニタ側のボタンで操作)調整していく。モニタの明るさは結構下がっていくが心配ない。緑の領域に入ったら「ストップ」ボタンをクリック。

 すると、モニタのRGBの調整をするのだが、色温度の調整と思ってもらっていいだろう。

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「ご使用のモニタがサポートしている白色点設定を選んでください。」

 ここは「RGB調整」か「RGBプリセット」を選択する。RGB調整はOSDでRGBの調整がカスタムでできるのなら選んだらいいし、RGBプリセットは、モニタに既にいくつかの色温度が設定されているなら選択したらいいかもしれない……が、僕の場合は5000Kのプリセットを選んでも色温度が高くて使いものにならなかった。ここで選択したら「スタート」をクリック。

 同じく測色が開始し、右上に下の写真のようなウィンドウが表示される。

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「RGB調整」

 先ほどと違って、RGBそれぞれの色ごとにスライダが表示されるので、3つ一気に緑の領域に収めるためにバランス感覚が要求される。赤だけいじっていても緑がグングンズレていくなどあるので、結構難しかったりする。なお、目標色温度の「RGBプリセット」の下に「現在」として今の色温度が表示されるので、励みになる(?)。なお、モニタによってはこの工程をスキップする場合もある。完了したら「ストップ」を選択。

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「目標輝度に対して、モニタの明度を調整してください。」

 今度は、モニタの輝度調整です。OSDメニューなら英語表示で「BRIGHTNESS(ブライトネス)」というものがあるので、それを選択して調整しよう。OSDメニューで表示できたら「スタート」をクリック。

 同じく測定器の下にパッチが表示され、右上に輝度インジケータというウィンドウが表示される。

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「輝度インジケータ」

 ここでも、緑の領域に入るまで輝度を下げていく。できたら「ストップ」をクリック。すると、今度は全自動でモニタの測色に入っていく。画面には下写真のように色とりどりのパッチが表示され、徐々に色が変わっていく。この時が一番、キャリブレーションをしている気になれるひとときだ。

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ご覧のように測定器の下に赤やら青などの色とりどりのパッチが次々に表示される

 ちなみに右上には「測定…」のウィンドウが……。「…」って言葉を失っている??まあ、終わるのを待つだけなので、指示しようがないですよね。

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「測定…」

 この待ち時間が結構長い。プログレスバーが右まで行くと、「ストップ」をクリックしなくても自動的に終了する。すると、こんな画面が出る。

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モニタキャリブレーションの結果がグラフと数値で表示される

 ここで、色温度、ガンマ値、輝度の目標値と現在地が数値表示で表示される。RGB特性が左のグラフのように揃えられているのが分かる。また、右のガモット図ではキャリブレーション後のモニタの色再現域が表示される。結構、優秀かもしれない。また、この段階でこの時にできたICCプロファイルが保存される。

 また、ここで「モニタキャリブレーションのリマインダーを有効」にチェックを入れると、希望の期間が経つと、パソコン起動時に「モニタプロファイルリマインダ」が表示され、キャリブレーションをするように促してくれる。

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パソコン起動時にこんな画面が表示されてキャリブレーションをせがむ

 モニタは経年劣化もあるし、その時々の調子によっても色が変わってくるので定期的にやるのが重要。以前キャリブレーションをしてからどれだけ経ったか忘れることがあるので、定期的に知らせてくれるとありがたい。まあ、LCDならそんなに狂うこともないので頻繁にやらなくてもいいかもしれないが……。

 まあ、こんな感じにモニタのカラーマネジメントができるわけです。できることならプリンタプロファイルも作りたいところだが、このクラスのi1ではモニタしかできないので、上位機種を購入することをオススメする。

 モニタを調整するだけでも大きな違いなので、デジタルフォトの時代の今、最低限のモニタキャリブレーションはやっておきたい。あと、今回使用した「i1」は、業界のシェアではかなり高いもののハードウェアキャリブレーションではないので、モニタ側のOSDメニューをいじくるというマニュアル要素がかなり高い。その点は、ハードウェアキャリブレーションの方が簡単だし、精度も高いと思う。それでも、OSDメニューを操作するのに慣れてしまえば「i1」使用もかなり快適だ。

 ではでは。

~今日のリンク~
24.1型カラーマネージメント液晶モニター ColorEdge CG241W
EIZOの直販サイト「EIZOダイレクト」
デザイン、クリエイティブの専門店

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コメント

ご無沙汰してます。
モニタのキャリブレーションはちょっと興味があったので、じっくり拝見させていただきました。
最近は安くなってきたとは思うものの、まだ「高い」かなぁ・・・と思って、どうしても優先順位があがってきませんでしたけど、やっぱりそろそろ欲しいなぁと思ってます。

液晶は同じくEIZOを使ってまして、数年前に購入したL567です。(このサイズでは)最後の日立製S-IPS液晶なので、流石に表示される絵はキレイなものの、17inchなので最近では狭く感じてきてます。
できれば24inchクラスがそろそろ欲しいんですけど、なかなかお金が付いてきません(涙

清き1票入れておきました(笑

投稿: flipper | 2007年6月20日 (水) 22時27分

flipperさん、久々のコメントありがとうございます。
ちょくちょく見ていただけて、嬉しいですね。

まあ、自称フォトグラファーとは言っても、出発点は出版社のDTPオペレーターです。もともとは写真素材を撮ってくるのは記者だったりしたので、僕はもっぱらCMYK変換へのレタッチをやっておりました。その為、網パーセントを見ながらやったりもしていましたが、次第にモニタ上で完全なるWYSIWYGしてこそ本当のDTPではないかということでカラマネにこだわるようになったんですね。カラマネツールの中でも特にモニタ関連は手に入れやすくなりましたよね。まあ、それでもメインはLaCieモニタです。

ちなみに自宅ではEIZOのFlexScan S1921使ってます。同じく、24inchクラスのワイド液晶が欲しいですね。AdobeRGBのColorEdge欲しい!

清き一票、感謝です!

投稿: フォトグラファー猿 | 2007年6月21日 (木) 23時01分

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