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eye-one(i1)でカラーマネジメントするゾ♪

 お猿@おはようございます。

 相変わらずニコンのクリーニングキットプロのレビュー用素材作りに奮闘中ですので、今までコツコツためたネタで凌ぎたいと思います。

 ……で、今回の時間稼ぎ用のネタとして目に付いたのが、業務用のカラーチャートなんか作っちゃったりするグレタグマクベス社のeye-one display2 というモニタキャリブレーションツールです。まあ、愛称的には「i1(アイワン)と記述されることもあるようです。

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これがグレタグマクベス社のモニタキャリブレーションツール「EYE-ONE」

 そもそもキャリブレーションって何ぞや?ということなんですが、大雑把に分かり易く言えば、デバイス間の色を合わせると言うこと。例えば電気屋さんにズラリと並んだテレビには全く同じ番組が流れていることが多いですよね?でも、全く同じ電波を受信して受像しているのに、それぞれのテレビに映っている映像の色って違っていませんか?

「じゃあ、どれが本当の色なの?」

 ……ということになるんですが、どれも本当の色なんでしょうね。しかし、被写体の色は1つだし、撮影者が意図している色も1つなんですね。それが、テレビによって鮮やかさが足りなかったりキツすぎたり……。肌の色も白っぽくなったり赤っぽくなったりしますよね?

 で、デジカメでの写真はあくまでデータ保存なので、フィルム写真のように実体がない。あくまで、写真を見ようと思ったらモニタを通すしかない。つまり、

「デジタルフォトのビューワーはモニタ」

 ってことになる。でも、このモニタの色が狂っていたとしたら?と思うと夜も寝られない……。そこで、基準となる色があるので、それに合わせていこうというのがカラーマネジメントであり、キャリブレーションツールってことになるわけ。

 ……で、僕の職場は従来はカラーマネジメントなんてやっていなかったが、デジタル製版が普通になってきてからというもの、最低でもモニタの色だけでも合わせておかないと仕事にならなかった。そこで導入したのがLaCie社の「LaCie electron22blue IV」というカラーマネジメント対応モニタだったのだが、これが普通のモニタではなく、純正の「LaCie blue eye vision calibrator」というキャリブレーター付きのCRTモニタで、ハードウェアキャリブレーションを実現する高性能モニタであった。

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これが人生初ハードウェアキャリブレーションを実現してくれた「LaCie electron22blue IV」

 ハードウェアキャリブレーションというのは、キャリブレーターが測色した情報をパソコン本体のソフトウェアではなく、モニタ内部で受けてモニタ自身がカラーコントロールしてしまうというものだ。従って、モニタとパソコン本体との接続にはただのモニタ端子だけでなく、そういった情報もやりとりするケーブルも必要となってくる。

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こんなコントロールケーブルをモニタケーブルの間にかまして使いました

 ところが、カラーマネジメントには向かないと言われたLCDモニタ(液晶モニタ)もカラーマネジメント対応となり(最近では、AdobeRGB対応なんていう広色域もあってムカつく)、LaCie社でも従来のCRTモニタからLCDにラインナップを変えてしまったのだ。……で、寿命の短いCRTモニタからの買い替えでやってきたのが、同じくLaCieのLaCie 321 LCD Monitoriconというものだ。

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これが2代目のカラマネモニタ「LaCie 321 LCD Monitor」だ

 キャリブレーターセットのもの iconも売っているがCRT時代のものでイケるだろうと思いきや、使えないことはないが何かと面倒……。聞いてみると、LCDで推奨しているものは違うらしい。LaCieさん曰くが、先ほどの「eye-one display2 」なら対応してますよとのことだった。それなら、専用のキャリブレーターを買うよりも汎用性のあるキャリブレーターを導入した方が、後から他のメーカーのモニタでも使えるということで導入決定。なんせ、eye-oneは今の世の中のキャリブレーターとしては、かなりスタンダードになっているんだよね。

 まあ、言うまでもなくハードウェアキャリブレーションではなくって、ソフトウェアキャリブレーションなんだけど、CRTモニタに比べてLCDモニタは何かと安定しているとふんでいるのでソフトウェアキャリブレーションで十分ということで、"Welcome eye-one"っていう気分だ。

 実は、eye-oneはモニタキャリブレーションだけではなく、プリンタから印刷機などまでかなり広範囲にわたってラインナップが用意されている。正直なところを言うと、せめてプリンタまでカバーしてくれる「Eye-One Design icon」くらいを狙いたかった。しかし、eye-one displayで使っているキャリブレーターはフィルタ方式であるのに対して、こちらのモデルは精度がより高いスペクトル方式。精度だけにとどまらずにお値段まで高いので断念……。

 では、キャリブレーターから見ていきたいと思います。

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これが「eye-one display2」のキャリブレーター。マウスみたいだ

 ちょっと見ると普通のマウスに見えますよね?サイズ的にもノートパソコン用のモバイル用途マウスくらいのサイズになっています。ただ、ボタンもありませんのでマウスとして使うのは不可能……。で、反対側を見ますと……、

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これがキャリブレーターの裏側。吸盤がいっぱいついている

 この吸盤でCRTにもLCDにもピッタリとくっつけられるようになっている。また、周囲はスポンジで遮光されている。中央の4つの穴の向こうにセンサがあって、ここで測色をするようになっている。ちなみに、取扱説明書はどうなっているだろうか?

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ご覧の通り7ヶ国語で書かれている

 グレタグマクベス社そのものは日本の会社ではないので、心配していたのだが、全てにおいて7ヶ国語で説明書が書かれているので、接続やらインストールに関しては困らないと思う。書かれている通りにやっていけばオッケィ!

 では、ドライバやらアプリケーションが入ったCDを入れてみよう。Macintoshならこんなアイコンが表示される。

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eye-oneのCDを入れると出てくるアイコン

 で、この中身はどうなっているかといいますと……。

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CDの中身はこんな感じ

 こんな感じです。左上の「Eye-One」をクリックするとインストーラーが起動します。

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インストーラーが立ち上がるとこんな画面が出てくる

 ちょっと許せないのが、ベースがスペクトル方式の上位機種のキャリブレーターがデザインされていることでしょうか?自分がフィルタ形式を使っていることに劣等感を感じてしまうのだが、まあガマンしよう。

 ここで、まずは左の「Match」をクリックする。

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まずは一番左の「Match」を選択して「All Languages」をクリックする

 「All Languages」をクリックしてインストール開始。終了したら、次は「Share」をクリックしてインストール。

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次は中央の「Share」を選択し、「日本語」をクリック

 Shareでは各国語を選べるので「日本語」を選択しよう。

 インストールが完了すると、下の写真のような「Eye-One Match」というアイコンが表示される。

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インストールが完了すると、こんなアイコンがドックに登場する

 ここまでくれば、後はこれをクリックするたびにモニタキャリブレーションが取れるというわけだ。では、次回はプリント用途でのキャリブレーションを実践してみたいと思う。

 まあ、キャリブレーターとして、今回使ったeye-one displayは33800円程で買えるので、ずーっと使うことを考えればプロ使用として決して高い買い物ではない。しかし、同じくグレタグマクベス社製のhuey iconならば半額以下で導入できるので、これでもいいかもしれない。ただ、これはゲームで使うモニタのキャリブレーションを目的としているだけに、eye-oneのような効果は望めないかもしれないが、ないよりはいいかもしれない。

 なんせデジタルフォトをやるからには、目視でモニタの色調整をするのではなく、きちんとした測色器を用いて厳密にやっていきたい。可能ならばプリンタまでカバーできる先ほどのモデルを導入できればベストだが……。

 そんなこんなで、eye-oneネタをやってみました。

 ではでは。

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コメント

どーも~
いつもネタが多岐に?わたってるので楽しませてもらってます。

えー諸般の事情で超広角レンズかいました(・ω・)ノ
詳細はBlogで♪

投稿: ぶん | 2007年6月20日 (水) 00時28分

ぶんさん、ご無沙汰です。

ネタが広いっていうか、広く浅く……っていうか。
デジタルフォトでモニタの色って重要ですから、カラマネはキッチリいきたいものですね。

それはそうと、超広角レンズワールドにようこそ!Blog見ましたよ!早速、超広角中毒になりつつありますね(笑)。ハマるとワイドを撮りたくなります。また、作品アップ楽しみにしています!

投稿: フォトグラファー猿 | 2007年6月20日 (水) 09時24分

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