縦位置でのストロボ撮影を極める!
お猿@おはようございます。
たしかニコンの大人気デジタル一眼レフカメラ「Nikon D80 」のレビューをやっていたはずですが、どういうわけか脱線しまくっています。脱線ついでにストロボ撮影のお話をしましょう。
室内撮影が多い僕ですので、ストロボ撮影を極めたいと思い、ストロボ撮影のスーパー参考書「デジタル一眼レフストロボ100%活用術 」にて色々と勉強して目からウロコが出る思いをしております。実際に撮影に生かせるワザばかりですのでオススメの書ですね。ビリーズブートキャンプ
以上の即効性がありますのでお試しください。
それで、僕といたしましてもニコンの純正クリップオンストロボである「SB-800 」を購入しまして、当ブログでも「スピードライト『SB-800』がやってきた♪」を皮切りに、猿は猿なりにストロボ撮影を検証して参りました。その後も、
- SB-800はどれくらいワイヤレスか?(前編)……H19年4月2日公開
- SB-800はどれくらいワイヤレスか?(後編)……H19年4月18日公開
- ディフューザーを使ったストロボ撮影……H19年5月12日公開
- ストロボ撮影でバウンス角度を検証する(1)……H19年5月17日公開
- ストロボ撮影でバウンス角度を検証する(2)……H19年5月24日公開
……という感じで記事を書いてきたわけです。特にバウンス角度検証の2記事は無駄にGIFアニメを組み込んだりして読者の皆さんのPCと回線のトラフィックには多大なご負担をおかけしましたことをお詫び申し上げます。ゴメンネ!
まあ、このストロボ撮影というかフラッシュ撮影シリーズのトドメと致しまして、この撮影方法のラスボス的存在と勝手に思っております、縦位置での撮影にアタックしてみたいと思います。
……と言いますのも、通常の横位置撮影ならば、内蔵ストロボでも外付けストロボでもレンズの真上に発光部が来ます。そうなると、当然対角線上にカゲができるのですが、大抵の場合は上から照らすために下に影ができ、それは被写体で隠れてしまいます。その為、あまり影は目立たないわけですね。
ところが、縦位置撮影の場合はどうでしょう?右に倒そうが、左に倒そうが、レンズの横に発光部が来るので、対角線となりますと被写体の横にクッキリと影が発生してしまいます。しかも、それが被写体に隠れればいいんですが、まずありえないので縦位置のストロボ撮影にはだいぶ苦しめられました。そんなワケで、縦位置でのストロボ撮影を極めていきたいと思います。
今回のモデルは、我が家のマスコット「毒龍くん」。レンズはポートレート撮影にもってこいの単焦点レンズ「Ai AF Nikkor 50mm F1.4D 」。絞りはF8で、感度はISO100にしました。露出などは、それぞれに適したものでやっております。
●内蔵ストロボをそのまま発光
まず最初は、お手軽コースの内蔵ストロボによる縦位置撮影です。カメラを右倒しにしたので、いくらレンズに近いとはいえ、右からのライティングになってしまいます。
デジカメ初心者の頃にはよくやっていたストロボ撮影ですね
このまま、発光させると結果を見るまでもありませんね。ハイ、こんな感じです。
いかにも内蔵ストロボをそのまま発光しましたというような影が発生!
イヤハヤ、ここまで模範的な影が出るとは……。ここまでクッキリとするとちょっと作品としては……。やっぱり、いちばん手間がかかっていないだけあって素人っぽさむき出しですね。
●SB-800をそのまま発光
次にやってみましたのは、クリップオン式ストロボをカメラのアクセサリーシューに取り付けての撮影です。先ほどの内蔵ストロボに比べると、発光部のレンズからの位置が離れているのがミソです。
こうやって見ると発光部がレンズからかなり離れているのが分かります
では、これもまた結果が分かりきっているような感じですが、勇気を出して行ってみましょう。ハイ、結果はこうなります。
影のシャープさはないものの、影の幅が広いですね
あら~、内蔵ストロボで撮ったものより影はボケているものの、影の幅というか大きさはこっちの方がヒドいですね。こんなことなら、内蔵ストロボで撮った方がマシですが、こういう使い方はクリップオン式ストロボの正しい使い方じゃないですよね。以前にも記事で書いた通りです。そんなワケで次のやり方は……、
●SB-800の発光をバウンスさせる
そうです、バウンスですね。しかも、斜め後方へのバウンスです。
これぞ究極の斜め後方へのバウンスだ!もうちょっと角度つけても良かったか?
発光部のレンズからの距離は先ほどと変わらないのですが、直接ぶつけないことでどうなるでしょうか?ハイ、こんな感じです。
これが縦位置&ストロボで撮った写真だと分かりますか?
イヤハヤ、見事ですね。影も出ていなければ不自然なテカリもありません。ストロボで撮ったとは思えないほどきれいに撮れています。やっぱり、ストロボ撮影はバウンスに限りますね!一応、バウンスさせることによって光量が落ちるので、露出はプラス補正してあります。
●SB-800でバウンスアダプター使用
次にやったのが、先ほどの斜め後方バウンスに加えて、発光部にバウンスアダプターを装着してみました。
蛇足だとは思いますが、バウンスアダプターを付けちゃいました
あんまり意味がありませんが、これにより発光部の正面に加えて、周辺へ光が拡散されます。ハイ、こうなります。
バウンスで折角、影が消えたと思ったのに復活しちゃいましたね……
う~ん、若干の直射光があるので、鼻の下への光の回り込みなどはいいのですが、やっぱり僅かな直射光が毒龍くんの横に薄い影を作っています。薄いとは言っても、幅が大きいので作品としては失格ですね。無理してバウンスアダプターを使わずに、通常バウンスをした方が良さそうですね。光を回り込ませたいならレフ板などを利用したらいいでしょうね。
●SB-800をL型ブラケットに取り付ける
バウンスではなくて、ストロボからの直射光で撮影したい場合もあると思います。ただ、外付けストロボをカメラ本体のアクセサリーシューに付けたまま発光させると、最初の方でやった通りに真横に幅の広い影ができてしまいます。
横位置撮影の直接発光でも影ができているのに、なぜ目立たないのかと言うと最初でも書いたとおりで、レンズの真上で発光させるからですね。ならば、縦位置撮影でもレンズの真上で光らせればいいじゃないのっていうことで活躍するのがコレです。
これがハクバのL型ブラケットが2つセットになったフリープレートWL型(KPT-02)です
HAKUBAさんから発売されている「フリープレ-トWL型 (KPT-02) 」という、大きさの若干異なるL型ブラケットが2つ入ったものです。2つ組み合わせて使うために、組み合わせられるように設計されています。
実際に使用するときには、こうやって組み合わせます。畳の上で失礼!
実際は、こうやってコルク面が同じ方向に向くようにしてT字型に組み合わせます。そして、それぞれのコルク面のネジにカメラ本体とストロボを取り付けます。すると、こうなります。
ブラケットにカメラとストロボをセットするとこんな感じです
急に、本格的な撮影セットができたような錯覚に陥りますが、ブラケットをかましただけです。これで、レンズの中心の真上に光軸が来るように2つのブラケットをスライドさせて調整し、ネジで固定します。すると、
2つのL型ブラケットの位置を調整して光軸の調整をします
正面から見ると、こんな感じですね。なんかちょっとズレているように見えますが、忙しかったんです!……と言い訳してみる。ちなみに内蔵ストロボが開いていますが、これはD80とSB-800の相性の良さから来ています。そう!この2機種の間では以前の記事でも書きました「アドバンストワイヤレスライティング」があるんですね!
例の指南書にもこのやり方が出ているんですが、カメラのシンクロ接点にストロボが接続されていないので、カメラからストロボを操作しようと思ったら、TTL調光コードのようなものが必要となるわけです。しかし、ここはD80とSB-800の仲です。そんなコードなんかなくても見えない糸で結ばれているのさ!というワケで、内蔵ストロボさえ開いて、リモート操作ができるようにしておけばTTL調光もバッチリなライティングができるわけですね。
なんかヌイグルミを撮るために、ここまでする必要があるのかと思えてきた……
では、撮ってみましょう。ハイ、こんな感じです。
ちょっと硬い影が顔を出してしまった!惜しいね!
さすがに光軸の中心にレンズが来ているだけあって、被写体の横に影はできていません。見えているのは、被写体の後方にできた影がチラリと見えている程度。でも、これではちょっと影が濃すぎるかもしれませんね。じゃあ、アレを使いますか……。
●ディフューザーを付けたSB-800を
L型ブラケットに取り付ける
……ということで、先ほどのL型ブラケットに以前にやったディフューザーを追加してみたいと思います。ディフューザーはあのSUNPAKさんの「Diffuser Kit 」のLサイズを使用しました。
ディフューザーをつけただけなのに、すごいセットっぽくなってきた……
なんか段々すごいセットになってきたと思う……。
たまにはこんなハッタリかましたセットも必要なんですよ……
正面から見るとこんな感じ。正直、カメラに見えません(汗)。
これでちょっとしたプロ並のポートレート撮影のシステムができたようなもんです
では、これで撮影してみましょう。勿論、内蔵ストロボを開いておいて、ワイヤレスでストロボを光らせます。
影は出ているものの、すごく柔らかいので自然な仕上がりでしょうか?
若干、影は出るものの、かなりやわらかい影になっているのが分かると思います。ハッキリ言って、これは使えるシステムです。かなり、大袈裟なセットになるので持ち運びにも不便ですが、腰を据えて撮影する上では素晴らしい効果が望めます。僕は、数名の集合写真を縦位置で撮影する時に、アンブレラなどで多灯ライティングするまでもない場合にも使っています。
ちなみに「MB-D80 」などの縦位置グリップなどを使用して撮影する場合は下の段差のついたHAKUBAの「デジタルカメラブラケット
」なんか使うと、これ1つである程度、光軸が揃います。
縦位置グリップを使用するならば、これだけで十分かもしれない
ただ、縦位置グリップを使用するとストロボは左側に来るため、SB-800の発光部の回転角度を考えると斜め後方バウンスは使用できません。もっぱらディフューザーを用いた撮影になるかと思いますが、まあこれはこれでいいでしょう。
そんな感じで、今回の縦位置でのストロボ撮影検証を終了いたします。
長文で失礼しました。
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