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凸版印刷のオンラインフォトレタッチを試す

 お猿@おはようございます。

 最近は、何でもかんでもWeb上でこなすことができるようで、Webメールはじめ、オフィス系のソフトやらGoogleアプリケーションなどWeb上で使えるソフトも充実してきたり、オンラインストレージなんかもあったりして、個人のローカルにアプリケーションやらストレージを用意しなくていいかも……なんて思いがする時代になりました。

 話が逸れますが、衝撃的な事実を申し上げますと、僕は……、

 MS Office系ソフトが使えませんwww!

 こいつぁ、ヤバイよね!超・就職に不利だよね!

 Wordで書式設定ができないし、Excelでセルの幅や高さを調整するのに一苦労。公民館とかで自治体が無料でやっているパソコン講習会に来ていらっしゃるお爺さんお婆さんの方が使えるんじゃないかと思うくらいです。だって、Wordで年賀状作れないもん。

 まあ、それでもMS Officeは使えなくたってAdobeのCreative Suiteなら一通り使えるから一安心ってとこです。ページものならInDesign。ペラな年賀状やチラシはIllustrator。Web製作ならGoLive。画像処理っていうかフォトレタッチなら業界のデファクトスタンダードなPhotoshopだ。ここら辺は一通り使えます。まあ、表計算の穴は埋められませんが、必要性全くナシなのでヨシとします。

 ……で、話を元に戻しますと、このブログで扱っているデジタルフォトで避けて通れないのが「フォトレタッチ」「画像処理」ではないでしょうか?撮りっぱなしでもいいんですが、なかなか完璧な写真を撮るのは大変なもの。そこで、フォトレタッチが必要になってくるんですが、そのアプリケーションはPhotoshopはじめ高価なものばかりです。そんなフォトレタッチソフト業界にもWeb上で無料で使えるアプリケーション(?)が登場した模様なので試してみました。

 まだ、β版のようですが大日本印刷と並んで日本の印刷業界をリードしている凸版印刷の提供しているサービスです。商用印刷の最大大手ということで、高度な画像処理のスキルを持っている印刷会社なだけに、100%とまではいかなくても、その恩恵を受けることができそうで期待も大きいです。では、やってみましょう。

←ココからLet's GO!

 上のリンクからネットで画像を無料加工 「いい色」に入ります。

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凸版印刷の提供する「いい色」のトップ画面。どっかで見たような……?

 すると、上の写真のような画面が表示されます。色づかいといいどっかで見たことがあると思ったら、某SNSサービスのmixiのトップ画面に似ていませんか?まあ、SNS的使い方もできるようではありますが……。ここで、サービスを利用するには無料会員登録を行います。左上から登録できます。まあ、「お試し版」もあるのですが、ここでは私が会員登録してレビューしてみたいと思います。会員登録といっても、ちょっとしたハンドルネームやらメールアドレスを打ち込むくらいで本名や住所、電話番号といったあまり打ち込みたくない個人情報は必要ない模様……。

 ……で、会員登録すると、

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会員になると、画面はこのようになって様々なサービスを利用できます

 画面はこのようになって、いろいろなサービスが利用できます。肝心なフォトレタッチは「きれいにする」を選択するようですが、他にも「きれいに出力」「あそぶ」「つくる」「みせる」「アルバム」……といったサービスが利用できる模様です。分からない場合は「使い方ナビ」もあるので、ヘルプとして利用したらいいでしょう。

 まず、画像加工をする際には一旦「いい色」のサーバーに画像をアップする必要があるようです。1人で持てる容量は100MBということで最近のフラッシュメモリーが入らないくらいの容量ですが、タダですから我慢しましょう。

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画面左にこんなのがあります

 画面左の「パソコンの写真を追加」をクリック。すると……、

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この画面でローカルにある写真を一度に10枚アップロードできます

 こんな感じで一度に10枚までアップロードできるようです。ただ、アップロードできる画像の条件は、

    • 1写真の容量が5MB以内または縦横3,000ピクセル以内
    • JPEGのファイル形式

 ……なんだそうです。僕の場合、ついうっかりNikon D80で撮ったものをアップしたんですが、

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あまり大きい容量の画像はアップロードに失敗します

 見事にサイズオーバーで弾かれました。これはいけませんね。では、反省しまして、過去にコンパクトデジカメで撮った滝の写真でもやってみましょう。

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なるほど、軽いデータならアップロードできるのね

 ……あ、できましたね。では、1枚だけのアップロードですが、これを加工してみたいと思います。トップ画面の「きれいにする」を選択しましょう。

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「きれいにする」って、このお姉さんは十分きれいだと思うが……

 すると、写真を選択する画面に移動します。

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あ、アップロードできてますね。1枚だけですが……

 アップロードしてあるファイルが表示されるので、選択して決定します。ちなみに、今回は下の写真を使ってみました。若干露出アンダー気味で、青く色カブリしている小さな滝の写真です。

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今回は、このプチ滝の写真を料理しちゃいたいと思います

 では、きれいにしてみたいと思います。「きれいにする」の画面はこんな感じ。

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「きれいにする」には「自動」「かんたん」「マニュアル」の3コースから選択

 「きれいにする」と一口に言っても、3通りのやり方があるようです。

  1. 自動……すばやく「お任せ」でキレイにしたい!
  2. かんたん……ラクラク「手軽に」キレイにしたい!
  3. マニュアル……とことん「こだわって」キレイにしたい!

 の3項目ですね。この中から選択します。特に「マニュアル」の中身にゾクゾクしますが、後のお楽しみということにしましょう。では、まず「自動」から行ってみましょう。

●「自動」モード

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「自動」を選択するだけで、いきなりこのBeforeとAfterが表示されます

 自動を選択すると、本当に自動でして、設定項目全くありません。Photoshopならファイルを開いて「自動カラー補正」ってのをかけるだけって感じですかね。この自由度のなさは「お任せ」を通り越して「丸投げ」ですね。一応、BeforeとAfterを同時に表示して、確認を求められるので、これでよければ「名前を変えて保存」「上書き保存」を選択してオンラインに保存します。

 オンラインに保存したら「写真をパソコンに保存」も選択できるようになるので、ローカルにとっておきたい場合は、ここからパソコンに保存もできます。ここら辺は後の「かんたん」と「マニュアル」でも言える事ですので覚えておきましょう。

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オンラインだけではなく、ローカルにも保存ができるぞ

 ここで決定を押すと、自分のパソコンのどこに保存するかを聞かれて、通常通り保存できるんですが、どうやら拡張子もいちいち付けて保存しないといけないっぽい。そうでないと、ダブルクリックで開けないファイルになってしまうようだが、さすがはβ版。

  ちなみに、「自動」で完成した画像がコレ。

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WBがキッチリとれた模範フォトが完成だ

 まあ、何といいましょうか。「作品づくり」ということでなければ、ホワイトバランスもキッチリとれた模範的な写真に仕上がったのではないでしょうか?少なくとも元の写真よりはキレイにできていると思います。では、次は「かんたん」モードでやってみましょう。

●「かんたん」モード

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「かんたん」を選択すると色補正のキーワードを選択できるようになります

 おお、今度はいきなりBefore & Afterが表示されませんね。選択した写真が表示されています。その代わりに大日本スクリーン製造のColorGeniusのキーワードセットアップのような、キーワードを選択してイメージ通りの色補正を施していくというやり方です。Photoshopで言ったら「バリエーション」のやり方に似ていますね。

 「ジャンル」→「効果」→「強さ」の順に設定していきます。ちなみに選択項目は、

  • ジャンル「デジタルカメラ補正」の場合の効果は「色かぶりをとる」「光量を適度に」の中から選択できます。強さは、いずれも「強」「中」「弱」から選択できます。
  • ジャンル「画質の調整」の場合の効果は「くっきり」「明るく」「色鮮やかに」「逆光を明るく」「ホワイトバランスを調整する」の中から選択できます。
  • ジャンル「肌・青空・緑の調整」の場合の効果は「肌をきれいに」「青空をきれいに」「木々の緑をきれいに」「青空と木々の緑をきれいに」「肌と青空と木々の緑をきれいに」の中から選択できます。

 ……まあ、いずれもイメージ重視で補正が可能なようです。そして、「ジャンル」「効果」「強さ」の3項目を選び終わったら「プレビュー」を押します。

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設定項目を選び終わると、補正を施したプレビューが表示されます

 すると、施したものが表示されます。更に、「自動」の時のようなBefore & Afterを確認したい場合は「並べて比較」をクリックすると、

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「並べて表示」を選ぶとBefore & Afterを表示できます

 こんな感じに「元画像」「今の画像」を並べて表示されて、補正の結果を確認できます。更に、追加して他の補正もかけられます。

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こうやって、オンラインとローカルに補正結果の画像を保存できます

 こんな感じにバリエーションをかけたように、いろいろと試せます。これまた、オンラインに保存した後に、ローカルに保存することもできます。

 ……で、いろいろとキーワードを選んで遊んでみた結果がコレ。

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「かんたん」モードで遊んでできたシロモノ。なかなか面白いのでは?

 ……かなり、苔むした滝になってしまいましたが、これはこれで面白い写真になったと思います。なんか、青海苔を連想する写真ですね。では、最後にお楽しみの「マニュアル」モードにいってみましょう!

●「マニュアル」モード

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 パッと見、「かんたん」モードと同じようですが、キーワードが3つあった部分が「補正方法」の1つだけになっている。ここでは「明るさ調整」「シャープネス」「デジタルカメラ補正」「トーンカーブ」から選べる。

 ……って、「トーンカーブ」!?

 へー、スゴイじゃん!トーンカーブを備えているなんて本格的じゃん!というワケで、Photoshopを極めた人はトーンカーブでほとんどやってしまうというトーンカーブを開いてみた。

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見事に右側にトーンカーブが表示されていて編集ができてしまう

 これはスゴイですね。ちゃんとトーンカーブが表示されています。しかも、「レッド」「グリーン」「ブルー」のRGBチャンネルをそれぞれ編集できる本格仕様!これはなかなかのモノですよ。思い切ってS字カーブに曲げてみてコントラストを調整し、それぞれのチャンネルを豪快にいじくって前衛的な写真を作ってみようと思った。

 それでできたのが、コレ。

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元写真と全く異なってしまったレタッチ後の作品。かなり、キョーレツだ

 なんか、すごくギトギトした写真ですね。10年ほど前のナホトカ号の重油流出事故で油まみれになった岩肌のようです。でも、これはこれで「作品」として見る分には面白いかも。

 最後に口直しとして、Photoshopでテキトーにいじくってみたものを付けて終わりにします。

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これがPhotoshopでいじくってみた写真

 う~ん、やっぱりPhotoshopがイチバンやぁ~。でも、思った以上に凸版印刷の「いい色」は細かい設定ができるということが分かって良かった。年賀状用の写真でレタッチしてみたいというような人には重宝なサービスかもしれない。

 最後にちょっと気になったのがコレ。

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ディスプレイの色調整も選択できる

 「ディスプレイの色調整」っていうカラマネフェチな僕には気になる項目もあった。デジタルフォトでは、ディスプレイがビュワーだということがよ~っく分かっていらっしゃるようで嬉しい。さすがは大手印刷会社の凸版印刷ですね。ただ、どの程度色調整ができるかということは、全部やっていないので分かりませんけど……。少なくともPhotoshopにあるようなクイックマスクによる補正はできませんし、合成とか不要なものの除去などは不可能です。あくまで簡易的な色補正ですね。

 そんな感じで今回はこれまでと致します。他にもいろいろなサービスがあるので是非、いろいろと試してみてください。タダですので……。

 ではでは。

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