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Ai AF Nikkor 24mm F2.8Dレビュー(2)…親鸞会館編

 お猿@おはようございます。

 巷ではNikon D300で話題は持ちきりですが、昨日の記事で書きましたように「購入する」をクリックする指の力はあっても、購入するだけの財力という力はございませんので別のことでブログ書かせていただきます。

 こんな時こそ、レンズのレビューだよね!

 そう、10月2日のAi AF Nikkor 24mm F2.8Dレビュー(1)の続きです。あれから1ヶ月以上が経過してしまいましたが、実写レポしようと思っても広角レンズの部類でして、それならば風景写真でレポしたいと思う僕としましては、検証用の素材を撮る時間が確保できず(……っていうか、富山県は天気が悪い)脱線ネタばかりを続けて本日に至りました。

 しかし、グレースカイな富山にしては珍しく晴れ!昨日は、日本全国おしなべて「勤労感謝の日」だったそうで、どこに行っても勤労感謝ムードがムンムン漂っており、祝日らしく勤労感謝をお祝いしまくっていましたね。それを後押しするかのように、富山の空は僅かに雲があるものの青空の広がる晴天。絶好の勤労感謝日和となったので、検証用素材を撮りに出かけました。

 そんなワケで、激しく勤労感謝させてもらったよ!

 さて今回は、以前にも撮影でお邪魔した射水市親鸞会館(周辺地図はこちら周辺に再度やってきました。富山県をはじめとする北陸三県は「真宗王国」と言って親鸞聖人を開祖とする浄土真宗の盛んな土地柄。ここは浄土真宗の人たちが集まって学ぶ会館です。そして、ここ射水市は、落語家の立川志の輔さんやJリーガーの柳沢敦選手の故郷ですが、北に行けば富山湾、南は射水丘陵ということで非常に起伏に富んだロケーションです。特に北陸自動車道「小杉インター」以南の小高い丘陵地帯は自然も豊かで、この時期は鮮やかな紅葉が楽しめます。中でも親鸞会館周辺の紅葉は、樹木の種類も豊富ということで色々と楽しめます。

 まずは、手始めに法輪閣という宿泊施設の屋上から撮らせていただきました。親鸞会館を見渡せる撮影ポイントです。高圧電線が間に写るので難がありますが、まあいいでしょう。

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「法輪閣」の屋上から撮った親鸞会館。少~し冠雪した立山連峰も見えます

 ……ということで、このフォトジェニック満載な親鸞会館周辺でガンガン撮影させてもらったよ!

検証1:正本堂正面

 では、最初の1枚です。親鸞会館の建物の中で一番大きい正本堂の正面写真です。これは畳敷きにして2000畳の広さを持つ大講堂とか、約30畳の広さのLEDを用いた大型スクリーン、平面波を用いた平面スピーカーなど備えたチョット凄い建物です。その正面に飛び出したロビーもまた、かなりアレなフォトジェニックですので激写してみました!

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青空に映える純白の正本堂。なんてステキなフォトジェニック!

 ……で、今回の検証は、当記事のテーマ「Ai AF Nikkor 24mm F2.8D」と大人気の悪魔のレンズ「AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)」の2つのレンズで比較してみました。共に焦点距離を24mmにして、それぞれ開放絞りとF8絞りの2種類で撮影。ピント合わせはセンターでAFにて行いました。

  1. 24mm … 開放F2.8絞りにて撮影
  2. 24mm … F8絞りにて撮影
  3. 18-200mm … 開放F4絞りにて撮影
  4. 18-200mm … F8絞りにて撮影

 ……というサンプルを撮りました。ちなみに各写真につき中央部と周辺の200ピクセル四方を切り取り、原寸表示しております。その並べ方は下記の通り。

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 ……となっております。では、まずは中央付近から。

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 ご覧の通りの結果です。一番優秀なのは右上の単焦点24mmのF8絞りですね。タイルの目地までクッキリ写っております。シャープネス処理をかければ、かなり解像感があるんじゃないでしょうか?いずれも開放絞りになると解像感が落ちていますね。特に18-200mmズームの開放F4絞りは縦の目地が見えないほど。やっぱり、オールラウンドの高倍率ズームは若干の画質を犠牲にしてしまうようです。

 では、お次は周辺の画質チェックですが、親鸞会館のシンボルマークを見てみましょう。黄金の鷲だそうですが、鷲の羽根の再現性を注意してみたいと思います。

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 F8絞りが双方共にいい感じですが、微妙に単焦点24mmに軍配が上がるか……。反面、開放絞り勝負ですが、意外と単焦点24mmが弱かった。金色の再現は難しいのか!?18-200mmズームの開放F4絞りの方が羽根の起伏がよく分かる。

検証2:正本堂脇の和風庭園

 お次は、正本堂脇にある和風庭園です。雪吊りも終わって冬支度が整っていて風情があります。紅葉やら黄葉も見られて色鮮やかです。

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雪見灯篭を中心に雪吊りを終えた松や紅葉などが美しい和風庭園

 では、まずは中心の200ピクセル四方をチェックしてみましょう。雪吊りの済んだ松のシャープさがポイントです。

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 ……ちょっとビックリしたのが、単焦点24mmの開放F2.8絞りの画質が18-200mmズームのF8絞りよりも高画質であったこと。24mm F2.8と甲乙付け難い対等の勝負。反面、18-200mmズームは松のはのディテールが分からないくらいの鮮明度。

 では、周辺ではどうか?右上の紅葉部分をカットして比較してみた。

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 ここでもやはり同じ結果だ。18-200mmズームのF8絞りよりも単焦点24mmの開放F2.8絞りの方が葉の一枚一枚が鮮明だ。反面だらしないのが、18-200mmズームの開放F4絞り。何も言わずに見せられたら葉っぱなのか何かも分からない画質。それにしても、単焦点24mmの周辺の画質の安定っぷりには驚かされる。

検証3:学徒の丘遊歩道

 最後に親鸞会館と法輪閣の間にある学徒の丘に行ってみた。そこから駐車場へと移動する遊歩道を撮ってみた。夕方なのでちょっと暗めですが葉の色は面白い。

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両側から迫る紅葉が美しい駐車場へと続く遊歩道。のどかな所です

 まずは中央の黄葉周辺の200ピクセル四方を切り取ってみた。

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 やっぱり、場所が変わっても単焦点24mmの開放F2.8絞りの解像感が18-200mmズームのF8絞りを上回っている。というか単焦点24mmのF8絞りと互角の画質だ。これは驚き。同じく18-200mmズームも開放F2.8絞りとF8絞りの画質が互角だ。

 では、周辺を見てみよう。左上隅の200ピクセル四方を切り取ってみた。

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 おっ?今度は単焦点24mmの開放F2.8絞りが画質落ちましたね。18-200mmズームのF8絞りに軍配が上がっております。ただ、ズームの色収差が少々気になります。開放の画質は落ちる物の単焦点24mmの場合はあまり色収差が気になりません。

 それにしても、単焦点24mmF8の画質は安定感があります。これなら、集合写真を撮影する時なんかでも、周囲に写る人の顔までシッカリとらえることができるのではないでしょうか?24mmなら、なかなかの広角で集合写真には向いているかもしれません。開放絞りだと周辺が心配なので、絞って使えばクリアな画像になるでしょうね。

 そんなワケで、単焦点の魅力にますますハマっていく僕ですが、単焦点と比較すると……という話で、VR 18-200mmズームも大人気品薄レンズというだけあって高画質であります。最後に、彼のリベンジとしてVR 18-200mmズームとC-PLフィルターのコラボでの作品をひとつ……。 

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青空に映える黄金の大木。僕のお気に入りです♪

 これは、正本堂に向かって左の顕真会館という建物の前に広がる芝生広場に生えている大木です。名前は何でしょうね?黄金に輝く美しい樹です。青空とマッチしてステキですね。

 では、また機会あれば、開放F2.8の明るさを誇るレンズの力をもうちょっとレポしたいと思います。今度は開放F値を生かした撮影ができれば幸いです。

 ではでは。

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コメント

お久しぶりです、以前当方のブログにて、ストロボの縦位置ブラケットについての書き込みを頂いてから、読ませていただいています。

毎回研究熱心な記事を掲載されていますので、楽しみにしています。今回の単焦点レンズとズームレンズの描写の比較記事は、大変為に成りました。

私も貴方様と同じく、単焦点主義者ですので、ガッテンでした。
まあ、大口径単焦点主義者の開祖的な人と言えば、サンダー平山氏ですかね。(笑い)

D200を手放して、22日にD300買いました。

ですが、D200を手にした最初の頃にNikonの24-120VRを入手したので、5000枚くらいポートレートを撮りました。しかし全然描写力には納得がいきませんでした。人物ですと、髪の毛のディテールがつぶれているのです。それと人の肌の透明な皮膚の下に血が通っている感じが全然でないのです。まるでマネキンを写している感じでしたよ。

そこで、単焦点レンズに戻したら、見た目の通りの人間が写るのでした。やはりズームレンズには人を写すよりも、スナップや大きな山を写すのに向いていると思いました。ズームレンズには、単焦点レンズに比べて、光のロスが在ると考えられますね。

写真の雑誌でも、貴方様のこの解説位に、明確な違いをしめしている、単焦点とズームレンズの違いを比較した物は見たことは有りません。多分商売上の事が影響していると思います。(サンダー氏は、以前自分の思う事を書いたら、メーカーからクレームが来たことを述べています。)

当方実は、仕事柄色々な工業製品の会社からの直接の資料を目にする仕事なのですが、ズームレンズのズーム比と焦点距離は、アル理論式から計算されて、それを元に、実物を作るのです。しかし、実物には各種の光のロスがありますので、それをどの様にして、おぎなって製品にするのかが、課題なのです。

長々と書いてしまいましたが、これからも貴方様の視点で独自に、記事を書かれます事を楽しみにしています。

投稿: カメラマン・hide | 2007年11月24日 (土) 23時27分

カメラマン・hideさん、コメントありがとうございます。

どうも長らく当ブログを読んでくださっているようで嬉しく思います。ちょくちょく脱線ネタになってカメラから離れてしまうんですが、これからも気長に付き合ってやってください。

単焦点主義っていうか、高価な大口径ズームレンズがゲットできないだけという経済的理由の方が大きいような……。今回リリースされたナノクリスタルコートなズームレンズは非常に魅力です。でも、単焦点の中でも50mm F1.4に勝る描写のレンズはそうそうないと思っております。

なんか凄くベタ褒めしていただいて恐縮なのですが、あくまで私の力量での検証ですので、上級者がされればもっと違う結果になっているかもしれませんが、まあ、1ユーザーの力量で出た結果ということで自己責任で読んでいただければ……と思っています。

まあ、今のところメーカーからの苦情は来ていませんが(笑)。それに、こういう厳しい意見モノって、2ちゃんねるとかの掲示板なんかで叩かれたりするもんでしょうけど、そういうのも見るのもメンドイので気にする以前の問題だったりします。

そんなワケでこれからもレビューをガンガン書いていこうと思います。っていうほどレンズないですけどね!

それにしても、凄く詳しいんですね。ビックリしました。また、いろいろと教えていただければと思います。よろしければ憧れのD300レポをガンガンやっていただきたいものです。

一応、オススメブログの中に貴ブログをリンクさせていただきました。今後ともよろしくお願いいたします。

投稿: フォトグラファー猿 | 2007年11月26日 (月) 01時02分

開設者様へ、コメントありがとう御座います。(ペコッ)
お互い、健闘を励ましあいながら、頑張っていきましょう。今後とも宜しくお願いします。

さてさて、御掲載されている様な比較検証の内容だと、2チャンネルでは、さぞかし大変でしょうね。お察しいたします。(笑い)

★話しは、変わりますが、人間をやっていて、今年の4月に初めて、富山県に行きました。もっとも金沢へのバスツアーへ出掛けた通過地点でしたが。(申し訳ありません。)

そこで、神通川沿いに「富山空港」があるのに目が留まりました。
小さな空港ですが、その分、この飛行場でしたら、写真の良い撮影スポットに成ると思いました。時間態によっての様々なシチュエーションで、飛行機と滑走路を撮れるのではないかと思います。飛行機が自分の頭の上を通るシーンなんかも撮れる様な気がします。

この空港って、撮影スポットとしては、人気がある処なのでしょうか?

もし開設者様が、このコメントに興味を持たれまして、空港の撮影をされたら、是非見せて下さい。それでは、この辺で失礼します。


投稿: カメラマン・hide | 2007年11月28日 (水) 22時46分

カメラマン・hideさん、コメント有難うございます。

富山来られたんですねぇ(通りすがり?)。
富山空港は地味な地方の空港ですが、河川敷にある空港ということで特徴はありますよね。

確かに独特の写真は撮れるようです。特に立山連峰をバックにジェット機を撮るというのはあるようですね。望遠レンズが必要になってくると思いますが……。そうは言っても、ローカル線が大半なんでジャンボにはなかなかお目にかかれません。

でも、いつか富山空港でジックリ撮ってみようかな……。

投稿: フォトグラファー猿 | 2007年11月29日 (木) 00時50分

すっ。すごい。
解りやすい。
雑誌の特集よりわかりやすい。

で。でも。
レンズがほしくなってしまった。

ところで猿さんは、どのようなプリンターを使ってますか?

投稿: べあまんさん | 2008年2月 3日 (日) 21時02分

べあまんさん、毎度どうもです。

お褒めのお言葉ありがとうございます。
でも、D300との組み合わせでなかったりしますので、いずれはD300と今所有のレンズレビューをやってみたいと思います。
D300の倍率色収差補正は素晴らしいので……!

レンズ欲しくなりましたか?
そう、ここへのリンクはレンズ沼への招待状です。フフフ……。

プリンタですか?
実は個人用途の写真より書籍やメニュー、カタログなどへの掲載がメインなので、個人のプリンタは持っていないに等しいです。
結局、CMYK分解してオフセット印刷機で4色印刷もしくは白黒印刷ですね。それなので、職場では校正用のRICOHのカラーレーザープリンタで出力するくらいでしょうか?
自宅では、父のCanonのピクサスA3ノビ使ってます。型番……忘れました。

投稿: フォトグラファー猿 | 2008年2月 3日 (日) 21時44分

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