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Nikon D300のアクティブD-ライティングを検証する(2)

 お猿@おはようございます。

 新年早々、原油価格がアゲ♂アゲ♂でして、車社会の富山県に住んでいる僕としてはガソリン価格150円オーバーというのは非常に痛いモンです。うっかり軽自動車に軽油を入れてしまう心理も分からないわけではないですが、普通乗用車にはやっぱりレギュラーだよね!今年こそはレギュラーの座をゲットしたいと思うよっ!(なんのこっちゃ)

 ……とまあ、前口上が長かったですが、そんな原油価格高騰とは裏腹に僕らのNikon D300価格ですが、昨日までで¥181,000円台を記録して、あわや夢の18万円以下になるかと心配されていました。……が今日になって再び¥185,000-に舞い戻りましたね。しかも、在庫は3と来ています。ちょっと一安心……。

 そんなD300の目玉機能のアクティブD-ライティングを昨年から検証しています。今回も、前回の記事の続きで富山県射水市にある親鸞会館正本堂を被写体にハイライト側に重点を置いてチェックしてみたいと思います。

2001081

 ご覧の通り、正本堂の外壁は真っ白なタイルが張られているので、反射がキツイです。しかし、突き出た部分の下は広範囲に渡って影になっているので、写真全体としては輝度差が大きく通常のデジカメのダイナミックレンジではカバーできないシロモノです。前回は、この影の部分を重点的にチェックしましたが、今回はその上の突き出たハイライト部分をチェックします。ここには黄金の鷲のマークがありますが、この金色も撮影が難しいものですよね。さて、どうなったでしょう?前回同様、ヒストグラムも付けてみました。

○アクティブD-ライティング「なし」

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アクティブD-ライティング&D-ライティング「なし」

 未処理の状態では、ハイライト側に大きな山ができています。この山の大半が外壁の白だと思いますが、黄金の鷲の反射も入っていると思われます。それと、ちょっと分かりにくいですが、実はヒストグラムの右端に1本の線が縦に入っています。部分的に白トビを起こしているようですね。

 シャドー側にまでちゃんと山が出ていますが、これは中央の窓や鷲のマークの影の黒だと思われます。さて、この辺のバランスを保ちながら、どう処理していくのでしょうか?

○アクティブD-ライティング「弱め」

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アクティブD-ライティング「弱め」

 まずは「弱め」です。ハイライト側の大きな山の頂点はそのままに裾野が若干中間調側に広がっているのが分かります。シャドー側に寄っているかと思いきや、そうでもなく中間調からシャドーまでの山は変化があまりありません。

 写真そのものを見てみると、ナルホド、鷲のマークの「親」の字の飛び気味だった部分が階調を取り戻してスッキリ見えています。また、外壁のタイルの目地がシッカリ見えます。ただのD-ライティングはシャドー側を起こす機能というイメージが強かったですが、今度のアクティグD-ライティングはハイライトの階調を戻すというのが分かったような気がします。

○アクティブD-ライティング「標準」

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アクティブD-ライティング「標準」

 さて、次は「標準」ですね。ここに来て、ハイライト側が右端に寄ってきました。そして、シャドー側も左端から離れてきて全体的にハイライト側にシフトしているようです。

 写真の中でも鷲のマークが飛び気味になってきているし、窓の左側が黒く潰れていたのが1枚1枚見えています。こうなってはただのD-ライティングでは?謎です。

○アクティブD-ライティング「強め」

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アクティブD-ライティング「強め」

 次は「強め」です。前回のシャドー側を見た範囲では、かなりシャドーを起こしてくれたようですが、ハイライト側ではどうでしょう?……完全に右端にくっついてしまいましたね。シャドー側も左端からかなり離れてしまいました。

 写真を見てみても、鷲のマークも飛んでしまっています。特に左の羽の部分が飛び飛びです。また、窓の左側の潰れも復活してしまい、かなりハイライト側にシフトしているようです。う~ん、おっかしいなぁ~。

 ……と、ここでExif情報を見てみたところ、「なし」~「強め」まで絞り値はf8だったものの、シャッター速度が「なし」だけは1/250秒だったのに対して、「弱め」~「強め」は1/200秒でした。アクティブD-ライティングを効かして撮った時は、どうも露出を明るめに撮ってしまったようです。まさか、露出を変えてしまっていたとは……。

 ということで、撮影条件が違っていたということで信憑性に欠けてしまいました。伏して伏してお詫び申し上げます。……が、明るめに撮っていながら「弱め」の時のハイライトの再現性はお見事ですね。今度は、もうちょっとしっかりやってみたいと思います。

 最後についでに行った、同じ箇所のD-ライティングでの影響を見てみたいと思います。ベースとなる素材は先ほどの「アクティブD-ライティング なし」の写真です。これに「弱め」~「強め」までを施してみました。

●D-ライティング「弱め」

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D-ライティング「弱め」

 まずは「弱め」です。やはり、全体的にハイライト側にシフトしていますね。ハイライト側の大きな山が右端にかなりくっついています。そして、シャドー側の一番左側の山が頂点がかなり左よりだった物が、右寄りになっています。

●D-ライティング「標準」

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D-ライティング「標準」

 次は「標準」です。更にハイライト側にシフトしてハイライト側の大きな山が完全に右端にくっついてしまいました。シャドー側を見てみましても左端から離れています。

●D-ライティング「強め」

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D-ライティング「強め」

 最後は「強め」です。ハイライト側の大きな山が右端に更に寄っていて、山の幅がだいぶ狭くなっています。写真を見てみてもかなり飛び気味です。シャドー側もかなり中間調寄りになっていて左端に接触していないようです。コントラストが甘くなっているのが分かります。

 そんなワケで、アクティブD-ライティングを使うと、どうもD-ライティングは不自然さがある上に、ハイライト側まで面倒を見てくれないのでハイキーっぽくなってしまいますね。

 今回はハイライトにもシャドーにも優しいアクティブD-ライティングを証明することができませんでしたが、次回は露出をガッツリ合わせて検証しなおしたいと思います。

 そして、更に前回の検証のコメントに、べあまんさんがしてくださった疑問、

アクティブD-ライティングを使用するのと、RAWで撮影後CaptureNXでD-ライティングを施すのとではどのように違うのでしょうか?
勉強不足な質問で申し訳ありませんが、教えていただければ幸いです。

 ……にもお答えできればと思います。っていうか、素材確保済みですので、後は記事を書くだけ!!幸いにもNikon純正のRAW現像ソフトのCaptureNXも今のキャンペーンで無料で手に入っているために、バッチリ検証できちゃいます!非常に興味深い内容ですので、楽しく実験させていただきました。こんな研究課題の提供もお待ちしております!

 そんなワケで、乞う御期待!

 ではでは。

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コメント

アクティブD-ライティング「強め」のハイライト側はなんだか少し残念な結果ですね。
それでもD-ライティング「強め」に比べれば断然よい風に思います。
それにしてもD300価格の下げ幅にはびっくりです。
価格コムで、今にも18万を下回る勢いです。
次回の検証楽しみにお待ちしております。

投稿: べあまんさん | 2008年1月 9日 (水) 22時38分

う~ん、羨ましい。
NXがくっついてくるんですよね・・・
私は1万ナンボで購入しました(涙
それでも早い時期の乗換えだったので、NC4は比較的高値で
里子に出せましたけど・・・

さてDライティングですが・・・
アクティブ云々は新機能なので存じません(要は撮影の前な
のか後処理なのかの違いでしょうか)けど、旧来のD~であれ
ば、「暗くつぶれた部分を明るくして階調を整える」機能だと認
識しています。
ですから、ヒストグラムの山を左→右へと移動させる効果があ
ると認識していました。そういう意味では、ハイライト部分は余
計にトンじゃう様な気がするのですが・・・
お題目では「暗い部分だけ効果的に・・・」となってますけど、ど
うしてもハイライト部分もある程度は引き連られてしまうと思い
ます。
今回の被写体では、白い部分が多く、もともと難しい条件です
から、テストには「厳しい」条件だなぁと思いました。
それでも個人的には、なかなか優秀だと思いました。
多分D80なら盛大にトバしてくれそうな気がします。
(もともとD80はDレンジが狭く、白トビが急激な気がしません
か?)


投稿: flipper | 2008年1月 9日 (水) 22時55分

> べあまんさん、コメントありがとうございます。

まあ今回は、フタを開けてみたら「なし」の状態とADLを効かせた状態のシャッタースピードが違っていたので厳密な測定でなかったので、信憑性に欠けます。
次回は別の被写体で検証してみたいと思いますが、べあまんさんのリクエスト通りCaptureNXのADLとどう違うのかなどにも注目したいと思います。
ただ、やっぱりDLよりADLの方が自然ですし、何よりも撮影した時点で処理が施されるのでラクですよね。DLの場合は、撮影したデータを一旦開いて施すんですから……。凄く煩雑です。
D300の値下げはどこまでいくんでしょうね?

> flipperさん、コメントありがとうございます。

なんとNC4から使っておられるんですか!僕の場合は、RAW現像はメンド臭くて勝負どころでしか使っていないのですが、PhotoshopCS2のCameraRAWを使ってやっていました。しかし、D80まではCS2でできたんですが、D300からはサポート外なのでなす術なかったのですが、幸いにキャンペーンでCaptureNXがついてきたので万々歳です。まあ、多機能すぎてまだ使いこなせないのですが……。
DLは特に逆光時に影になった部分を起こす機能という印象でいたんですが、見事にハイライトも引っ張られていますね。ハイライトもシャドーも面倒を見てくれるADLなら、そんなことはないと思っていたんですが、ちょっと心配です。
……が、今度はキッチリと撮影設定は揃えて検証しますので、今度こそ本番ということでレポート致します!!
D80は、「まあ、こんなもんかな」という感じで、アンダー目に撮るようにしていたので、それでいいんじゃないでしょうか?
ではでは。

投稿: フォトグラファー猿 | 2008年1月10日 (木) 09時57分

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