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AF-S VR Zoom Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G(IF)レビュー(1)

 お猿@おはようございます。

 前回の記事で、当ブログもめでたく10万ビュー突破したわけですが、その後も皆さん寝ても覚めても踏み続けてくださっているようで、お猿としても非常に喜ばしいことですし、読者の方から「次は100万ビューを目指すがよい」というような趣旨のノルマまで頂きましたので、これからもガンガン踏んでいっていただきたいと思う所存でございます。

 そんなわけで、2月はじめに五箇山の菅沼集落を撮影しに行った結果、ひきかけていた風邪が案の定ひどくなりまして、大量の薬物をゲットしたのは既報の通りであります。医師からも「症状が治まっても、全部飲み切るがよい」というような趣旨のアドバイスもありまして、症状が治まらなかったということも幸いして、無事、全部飲み切ることができました。

 先生!僕、ちゃんと飲み切ったよっっ!

 ……と医師との約束は余裕で果たせて何よりなのですが、2週間経った今になっても諸症状の中で咳だけが止まりません。とにかく、乾いた咳が出続けまして、インフルエンザが流行していることもあり、何かにつけては「保菌者じゃないのか?」という容疑をかけられているので、インフルエンザに関しても流行の最先端を行っているのではないかと思われることも多々あるようです。まあ、流行を先取りしていきたい僕ですが、どうやらインフルエンザの流行には乗り遅れているようです。

 ……というわけで、これ以上、容疑をかけられるのも何ですので病院に行きまして、内科の中でも呼吸器系の先生をオーダーしまして診ていただきました。レントゲンまでみっちり撮っていただいたのですが、フォトグラファーとしては撮る側の気持ちも分かりますので、

 ちゃんと、撮られる時は笑顔に心がけたよっ!

 かくして、無事に胸のレントゲン写真を撮っていただいたのですが、どういうわけか笑顔は全く関係ありませんでした。なんやかんやとありましたが、特別に異常はなかったので、気管支とかの状態を良くする薬をゲットしました。

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急に薬物が少なくなりましたが、毒々しい色が何とも言えません

 薬少ないですね。左の薬は朝と夜だけ。右の薬は夜だけ服用というものです。前回で朝・昼・夜と3度の薬を頂いたので、すっかり三度の飯より薬好き状態になっていたのですが、どうやらそういう生活ともお別れのようです。これもちゃんと飲み切りたいと思います。

 それはそうと、以前に富山県の誇る白鳥の飛来地「田尻池」で、人生初の白鳥撮りをしてきたのですが、D300による3D-トラッキングとか6コマ/秒の高速連写の恩恵を受けて飛び立つ白鳥を捉える事ができました。しかし、なんせ所有のレンズシステムにおけるテレ端の最長が悪魔のレンズAF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)の200mmということもあって、あと一歩が寄り切れない写真となってしまいました。

 まあ、世の中には良いレンズというものがありまして、憧れのサンニッパと呼ばれるAF-S VR Nikkor ED 300mm F2.8G(IF)というようなVR&ナノクリスタルコートという豪華装備レンズもあるのですが、何とか画角だけでもテレ端300mmは欲しいと思っておりましたところ、

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なぜか「AF-S VR Zoom Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G(IF)」。ソフトケースも付いている

 ……と、サンニッパとまでは行きませんが、望遠ズームレンズのAF-S VR Zoom Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G(IF)というものが保護フィルターと共に手元にあることになったので、これについてのレビューもしたいと思う所存であります。それにしても、黄金の箱は「ザ・ニッコール」ってカンジでニコン党としては喜ばしいことであります。それにしても……、

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厚いけど、結局のところ1ページも読んでいないVR 70-300mmの使用説明書

 たかがレンズごときに、使用説明書が厚すぎますね。どうも80ページ以上はあるようです。まあ、言語別に書かれているので日本語は実質10ページ程です。まあ、VRの操作を読めばいいのではないでしょうか?

 ところで、Nikonと言えばレンズ内手ブレ補正を採用しているのですが、VRですよね!お猿所有のレンズでVRがあると言えば悪魔のレンズであり、D300のレンズキットにもあるVR 18-200mmなんですが、このVR 70-300mmが加われば2本目となります。VR 70-300mmもかなり人気のレンズだそうですので、両レンズを比較しながらレビューして参りたいと思います。……で並べてみるとこんな感じです。

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僕のレンズシステムでVR搭載は2本。左がVR 18-200mmで、右が70-300mm

 一番わかりやすいのが、レンズの長さですが、VR 18-200mmが96.5mmに対して、CR 70-300mmが143.5mmです。さすがに望遠ズームだけはあります。あと、ズームリングの幅が非常に広いのが印象深いです。カタログなどでも存在感の薄いフードも付属しています。これを装着すると……、

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フードを装着すると急に貫禄が出る。左がVR 18-200mmで、右がVR 70-300mm

 う~ん、けっこう格好いい?個人的に深いフードフェチな所がありまして、こういう望遠レンズの深いフードは好きです。僕は、フードはレンズの一部という思想に生きていますので、どんな場合でもフードは装着しています。

 距離目盛り付近はどんな感じでしょう?

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距離目盛り付近。左がVR 18-200mmで、右がVR 70-300mm

 ふーむ、VR 18-200mmはフォーカスリングが距離目盛りよりも後玉側にあるのに対し、VR 70-300mmはズームリング同様にフォーカスリングも前玉側にあります。あと、ご覧の通りVR 18-200mmはDXニッコールレンズということでDXフォーマット用レンズということ対して、VR 70-300mmはFXフォーマットでも撮像素子全てを使った撮影ができるのが特徴。今後、FXフォーマットにステップアップ(?)していくことを想定しても、勿体ない買い物にはならないはずです。

 ちなみにフィルタ径は、

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左がVR 18-200mmで、右がVR 70-300mm。僅かに右の径が小さい

 ……というように、パッと見は同じようですが、VR 70-300mmは先端が若干すぼんでいます。VR 18-200mmがフィルタ径72mmに対して、VR 70-300は67mm。それでも、テレ端300mmの開放F値が、VR 18-200mmのテレ端200mm相当のF5.6というのは立派。まあ、その分ワイド端のF値が暗くなっているのですが……。

 そして、価格upの要因である気になるVR操作はどうかと言いますと……、

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VR関連スイッチは殆ど同じだ。左がVR 18-200mmで、右がVR 70-300mm

 ……というように、いずれもフォーカスリングの後玉側にあって、スイッチの大きさもデザインも機能も一緒。戸惑うことなく使うことができました。

 それにしても、実際にVR 70-300mmを使ってみたのですが、同じ4段相当の手ブレ補正効果のある「次世代手ブレ補正VR II」を引っさげていながら、VRの効き具合はVR 18-200mmのそれよりも良いように感じた。最近のデジイチの必須科目である「ライブビュー」に於いてはその限りではないかもしれないが、VRを効かせた途端にファインダー像が気味悪いほどカッシーンと静止するのは、非常に安心感が違う。ボディ内手ブレ補正ではこうはいかないだろう。

 このズーム域のレンズは他にも出ているが、VRのためにお金を上乗せしてもソンは無いと思う。

 ちなみに、このVR 70-300mmの製造は、

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ちなみに製造国はタイランド製。まあ、別に粗悪品ではないので関係ないですが

 というように、VR 18-200mmやD300と同じタイ工場っぽいですね。まあ、品質管理はしっかりしているようですので、日本だろうがタイだろうが関係ありません。

 さて、気になるD300への装着ですが、

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フードを装着しないと、どことなく安っぽく見えてしまうのは僕だけでしょうか?

 ……という感じです。やっぱり長いですね。個人的には先述の通りフードはレンズの一部という思想の元に生きていますので、フードありで使っています。まあ、その方がカッコイイしね。前玉を守る効果もあります。以前に、レンズの前玉側のフチを軽くぶつけて変形したことがあったので、フードは保護の意味もあって使っています。

 ちなみに、VR 18-200mmだとこうなります。

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個人的には広角端のVR 18-200mmはF2.8通しの大口径レンズっぽくて好き♪

 やっぱり短いですね。でも、個人的にはずんぐりむっくりレンズが好きでして、特に前玉側に向かって広がっていくのは好きなので、見かけはこっちの方が好きです。(見かけなんて関係ないのですが……)

 あと、このVR 70-300mmはズーミングに於いて全長が伸縮します。

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「こいつっ、伸びるぞっっ!!」とアムロ風に言ってみようかね?

 ご覧の通りです。VR 18-200mmの高倍率ズームならではの伸びっぷりじゃないですが、それでもこれくらいは伸びます。この伸びたところもカタログなどには出ていないので参考になるのでは?と思っています。

 まあ、このレンズは最近のNikonのデジイチではエントリーからFX機まで使えるという幅広さを持っているのですが、初代マイデジイチであるD80にも装着して、VR 70-300mmとボディとのバランスを比較してみた。

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上がD300、下がD80に装着したところ。D300の方がバランスがイイ

 ご覧の通りです。実際に使ってみるとVR 18-200mmの重量が560gに対してVR 70-300mmが745gということで、200g弱ほどの重量差があるのでD300のマグネシウム合金ボディとのバランスを考えると非常に安定感がある。それに比べるとD80の場合はどうしても「レンズにカメラが付いている」という感じで、レンズで支えるという使用感になってしまう。

 オマケで、VR 18-200mmのD80 vs D300も比較してみました。

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同じく、上がD300、下がD80に装着したところ。これまたD300との相性はイイ♪

 やっぱり、D300の方がバランスが良い。D80に悪魔のレンズを装着してハメ殺そうと思っていた僕としてはD80とのコンビも問題がないのだが、D300との新婚生活がこれだけ続くと「レンズでカメラを支える」感のあるD80より「カメラでレンズを支える」感のD300の方が安定感がある。

 ……と色々と書いてきましたが、F値の決して明るいレンズではないものの、VR効果もある上に、D300の倍率色収差補正の優秀さなども加えて、ここら辺の手に届く価格帯のズームレンズも非常に「使えるレンズ」である。実写レポなどは次の記事に回したいと思うが、噂に違わず非常に描写が良好だ。

 まあ、試し撮りしたものがあるので、ちょこっとだけ紹介したい。これまた、富山県の誇る白鳥の飛来地なんですが、射水市同朋の里近くにある「石畑池」に行って撮ってみた。「田尻池」よりはマイナーだが、周囲が自然に恵まれているので撮影する際の背景の処理はこちらの方がしやすい。まずは、ワイド端で撮ってみた。

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折角、VR 70-300mmで試写しようと思ったのですが、揃いも揃って尻を向けて目線くれません(泣)

 う~ん、完全に白鳥に尻を向けられています。猿に見せる顔はないのでしょうか?これじゃ全く絵になりませんので、テレ端で遠方にいる白鳥を撮ってみたいと思います。(実際は池の底のエサを食べているところです。これぞシンクロナイズドスイミング的な白鳥によるホントの「白鳥の湖」!)

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遠方を望遠で狙っても、寒くて寝てるし……。この後、オイラ帰りました!!

 いやぁ、縮小画像なので分かりにくいですが、非常に精細な描写をしています。コントラストもなかなかです。それにしても、この日は夜から大雪になるくらいで、撮っていてグングン体温の低下を感じる撮影でした。五箇山よりも寒かった印象です。すっかり白鳥も防寒モードに入ってしまいまして飛ぶ気配すらありませんでしたので、やむなく撤退。できれば、シベリアへ帰る前に一度元気な姿を撮りたいものだ。

 さて、ここまで書いてきて思うのが、FXフォーマットが注目されているけどDXフォーマットっていいなということ。

 何かにつけてはレンズの焦点距離は「35mm換算」が行われるが、僕としてはDXフォーマットの画角が身体に染み込んでいるので、FXフォーマット換算されてしまうと余計に分かりにくい。既に50mmは僕の中では中望遠だ。

 まあ、あえてFXフォーマット換算すればDXフォーマットの夫々の焦点距離に於ける画角はFXフォーマットのそれの1.5倍。必然的にDXフォーマットは「望遠に強い」のだ。裏を返せば「広角に弱い」のだが、僕の撮影スタイルを見てみると超広角だって既にレンズセットにあるシグマの「10-20mm F4-5.6 EX DC /HSM」の10mmで苦労したことがない。これ以上の広角は必要がない。むしろ、望遠側を伸ばしていきたいのだが、VR 70-300mmはテレ端がFXフォーマットなら300mmなのでDXフォーマットの200mm同等。VR 18-200mmのレンズで賄えるので、VR 70-300mmを必要としないのだ。そして、DXフォーマットに於ける300mmはFXフォーマットに於ける450mm相当なので非常にコストダウンが図れる。ちなみにFXフォーマット機で450mm相当を得ようと思ったらテレコン1.4倍の「Ai AF-S Teleconverter TC-14E II」か1.7倍の「Ai AF-S Teleconverter TC-17E II」を使うことになるかもしれないが、どうもVR 70-300mmには対応していないようなので、更に上のズーム「Ai AF VR Zoom Nikkor ED 80-400mm F4.5-5.6D」を購入しなければならない。そうなると、更に16万チョイの出費が必要となる。非常に勿体ない。勿論、同画質で同じ画角とは言わないが、画角だけ揃えていこうと思ったら、DXフォーマットは非常にエコノミーだと改めて思い知らされる。

 それにしても、VR 70-300mmの出番は多そうだ。これならエントリーモデルでも支障なく使えるレンズなので、ファミリーユースなら子供さんの学芸会とか運動会の撮影に最適なレンズ選びになると思った。勿論、野鳥撮りなんかでも今回の白鳥撮りで実証できたように非常に使い勝手が良い。気合い入れて三脚使って撮らなくてもVR効果が絶大なので手持ちでスポーティに撮れる。なんだかんだと使用頻度の多くなりそうなレンズだと思った。

 さて、これからはF値優先で揃えていこうと思うのですが、なんせ急に額が上がりますね。当分、無理なようです。

 ではでは。

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コメント

70-300に行かれたのですね^^ 羨ましいなぁ・・・
私はMobile用PCが急遽必要になって金欠です(涙
咳が抜け切らないとのこと、お体大切に。
最後に・・・
>FXフォーマットが注目されているけどDXフォーマットっていいな
はまったく同感です。
デジタルから始めたクチなのでDXの方が違和感がないです。
こどもを撮っていると広角より望遠重視な場面が多いですし、
広角も10-20mmとか揃っていると不便はないですからねぇ。
ということで、ポチっといっときます^^

投稿: flipper | 2008年2月21日 (木) 20時11分

flipperさん、コメントありがとうございます!

ええ、VR 70-300mmに逝ってしまいました。

以前は独身寮みたいな所に住んでいたので、デスクトップPCは使えなかったので専らノートPCだったのですが、今は一戸建てなのでメインPCはデスクトップにしています。それ以来、故障もしにくいし、スペックも必要にして十分なので買い替えは検討すらしていません。ノートはPowerMacintoshG4 12inchで落ち着いちゃっているので、ありがたいことです。

僕以上に物欲が激しいようで、ご愁傷様です……www。

体調の心配もありがとうございます。早く治しますね!

それにしても、DXフォーマットと心中してもいいかなとさえ思っています。広角は10mmあれば十分ですし。それ以上の広角なんて持っていても出番がない。むしろ望遠、望遠!

それでも、「じゃあ、D3プレゼントしようか?」と言われると、飛びつきそうな自分もいるのが情けない。

投稿: フォトグラファー猿 | 2008年2月23日 (土) 23時57分

VR 70-300mmのその後の活躍はいかがでしょうか?
この記事を読んでからと言うものこのレンズが気になって仕方ありません。
VR18-200との棲み分けはどのように図ってらっしゃいますか・
かぶる距離が多いので悩んでいます。
ただ200では足りないときなどに、70-300は強力なのでは?と物欲が騒いでおります。
その後の活躍ぶり報告を楽しみにしております。

投稿: べあまんさん | 2008年3月 3日 (月) 23時18分

べあまんさん、コメントありがとうございます!

う〜ん、痛いところを突かれました。
肝心な実写比較検証がなされていないんですよね。
やる気満々でプランまではできているのですが……、検証用素材が確保できておりません。

ただ、ぼちぼち素材も揃いそうなので、「べあまんさんの物欲をかきたてるために」そろそろ書こうと思いますよ!
まあ、何といいましょうか?

広角から、そこそこの望遠まで必要なときはVR 18-200mmが大活躍。
ネイチャーフォトの時にはVR 70-300mmで問題なし。200mm-300mmの焦点距離が威力を発揮します。更に、これにVRが付いているので、大口径レンズではないものの頼もしいものがありますよ。

レビューに乞うご期待です!

投稿: フォトグラファー猿 | 2008年3月 4日 (火) 11時54分

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