AF-S VR Zoom Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G(IF)レビュー(3)
お猿@おはようございます。
前回は当ブログの親愛なる常連さんである、べあまんさんのリクエストでNikonの大人気望遠VRレンズ「AF-S VR Zoom Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G(IF)
」のレビューとして、お猿所有の同等の焦点距離レンズとの描写比較を行ってみました。しかし、これはNikonの誇るDXフォーマットのフラッグシップ機「D300
」に装着した場合のことでした。
D300と言えば、EXPEEDを引っさげて古いレンズの倍率色収差だって良好に補正してしまうということは、過去の記事で実証済み。この時は悪魔のレンズ「AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
」を装着しての検証であったが、この時と同じように、Nikonの名機「D80
」にVR 70-300mmを装着して、EXPEEDの恩恵を受けられないようにして本来のこのレンズの性能を検証したい。

お猿のサブ機であるD80。今回のPIE2008フォトコンテストの功労者です
まあ、このD80は今回のPIE2008のフォトコンテストの功労者だったりする。コストパフォーマンスも良く、非常に良い描写をするものの、倍率色収差補正は無きに等しいので、本来のレンズの収差を正直に写し出してくれる。そこで、VR 70-300mmをD80とD300に装着して同条件で撮ってみた。
D80に於いては、ISO100、WB:晴天、絞り優先、カラー設定:モードII
D300に於いては、ISO200、WB:晴天、絞り優先、ピクチャーコントロール:ニュートラル、アクティブD-ライティング:OFF
……という設定でやってみた。殆ど、カメラ独自の色づくりは反映されない環境と思う。
同様にスギ花粉が舞う中、某ビルの屋上に上らせていただいて検証してみた。相変わらず、スギ花粉か黄砂のせいなのか、風景が霞んで見える。ガスがかかっているのはカンベンしてもらいたい。
●サンプル1(70mm勝負)
まずは、VR 70-300mmのワイド端である70mmにて勝負してみた。ちょっと離れたところにあるNTTのアンテナ塔を中心に撮ってみた。
中心付近のアンテナ塔の付け根付近をアップしてみる。
○中心付近(絞り:開放F4.5)
D80
D300
○中心付近(絞り:F8)
D80
D300
……と中心付近を見た感じでは、両機で画素数の違いはあるものの、そんなに差は出ていないように思う。ガスがかかっているのでコントラストが甘いのが残念だが、両機共に開放からスッキリした描写のように感じる。望遠でボケ味を狙った撮影でもそこそこ行けるような気がする。それにしても、D80の描写はなかなか検討していると感じた。
今回の検証では取り上げるつもりはなかったが、極力カメラ側の色づくりの影響を受けないようにD300のピクチャーコントロールはニュートラルに設定したが、そうなるとこうまでもコントラストが甘くなるのかという見本であった。正直なところシャープネス処理もなされていない素直なデータのようだが、個人的にはレタッチ前提なので、こういうやり過ぎない絵が好き。まあ、D80もそんなにやり過ぎでないから買ったんですが……。
○左下付近(絞り:開放F4.5)
D80
D300
○左下付近(絞り:F8)
D80
D300
さて、最も倍率色収差の影響が出てVR 18-200mmでD80が大敗を喫した……というか、D300の色収差補正の優秀さがアピールされたのが隅っこですよね。左下のトラックをアップしてみたのですが、D80はヒドくはないものの若干の色収差を確認できます。目立つのは左上の白いドーム状の物体。そのエッジ付近の描写が違うのが分かるでしょうか?
まあ、よく見れば……という話で、そんなに問題にするレベルではないと思う。VR 18-200mmの倍率色収差と比べれば周囲でこのレベルというのは非常に優れた収差補正と感じた。
●サンプル1(300mm勝負)
お次は、先ほどの鉄塔にテレ端の300mmで寄って同様の検証をしてみた。
まずは、中心付近の塔の階段部分をアップしてみる。
○中心付近(絞り:開放F5.6)
D80
D300
○中心付近(絞り:F8)
D80
D300
さて、どうでしょうか?ここまでシャープなものになると、さすがに絞り開放とF8まで絞った時で差が出ましたね。それぞれの機種でエッジがクッキリ出ています。コントラストはD80が強いものの自然な描写かつ精細な描写ということで言っていくとD300に軍配が上がる。ただ、いずれのサンプルにしても中心部分なので倍率色収差は確認できない。
○左下付近(絞り:開放F5.6)
D80
D300
○左下付近(絞り:開放F8)
D80
D300
周囲の描写比較ではワイド端同様に左下をアップしてみた。丁度、富山県民の大人気娯楽施設「QUATRO BOOM」がありまして、その文字をアップしてみました。
どういうわけか、こういうサンプルになると色収差が分かりにくいですね。むしろ、D80の方がクッキリ見えます。D200なんかと比較しても彩度強めと評されてきたD80ですのでコントラストは強めなんでしょうね。まあ、レンズ性能としても非常によろしい描写だったと思います。
●サンプル2(70mm勝負)
お次は、ちょっと向きを変えまして近くのショッピングセンターに寄ってみました。広大な水田が見えるのが富山県のスゴイところ……。気にしちゃダメよ!
ではまず、中央のマクドナルドの回転する看板に寄ってみました。
○中心付近(絞り:開放F4.5)
D80
D300
○中心付近(絞り:F8)
D80
D300
ここに来て驚いた。まあ、この看板はクルクルと回転しているので、全く同じ角度で撮るのが難しかったものの、D80に於いては開放F4.5とF8の差が極端に出ている。そこに持っていくとD300は両者に差が感じられない。でも、やっぱり文字を見ているとエッジがシッカリしているのがF8と思う。
○左下付近(絞り:開放F4.5)
D80
D300
○左下付近(絞り:F8)
D80
D300
左下には特に目立ったものはないが、倍率色収差チェックという観点からは非常に面白いサンプルがあった。折板の屋根だ。
まず、D80の絞りの差が大きく出ているのはよく分かりますね。次に、それぞれの絞りに於いてのD80とD300の比較で見てみると、D300はパイプや折板のエッジ部分に変な色がなく、自然に繋がっている。しかし、D80は僅かながらエッジ部分に色収差が確認できる。それでも、VR 18-200mmでウンザリしたようなヒドさではない。
2つのサンプルを見比べてみても、ワイド端70mmでは、中央から周囲まで非常に良い描写を見せてくれるレンズでした。
●サンプル2(300mm勝負)
お次は、マクドナルドの近くにあるメガネっ子御用達の「メガネハウス」にググッと寄って、テレ端300mmでの検証をしてみた。

まずは、中央のメガネの看板をアップしてみました。
○中心付近(絞り:開放F5.6)
D80
D300
○中心付近(絞り:F8)
D80
D300
やっぱり、D80はコントラスト強めですね。両機共に絞り開放側では赤いメガネフレームの中のネオン管がカスレ気味の所が見受けられますが、F8まで絞るとネオン管がクッキリと見えます。それにしても、EXPEED非搭載、画素数的にも若干劣るD80の検討ぶりには驚いた。パッと見では本当に良い描写をしていると思う。
○左下付近(絞り:開放F5.6)
D80
D300
○左下付近(絞り:開放F8)
D80
D300
メガネハウスの左下の窓に張られた宣伝文句をアップしてみた。
こういう被写体になるとやっぱりアレですね。D80の「15分」の周囲に色収差が確認できます。でもやっぱり、少なめですかね?D300の皆無に等しいのは芸術的ですが、D80でもこれだけとはVR 70-300mmの基本性能の高さを知らされる検証でした。
結論としては、VR 18-200mmは高倍率ズームで幅広く面倒を見れてしまうので「広く浅く」で、ズーム幅を広げる代償として倍率色収差が出てきた。しかし、VR 70-300mmはズームながら、かなりイイ描写をしてくれるのが分かる。EXPEEDがいくら頑張って色収差補正をしていると言っても、結局はデジタル処理でのこと。可能なことなら光学的に補正で来てしまえばD300がいくら多bit処理でやっていると言ってもかなう筈がない。そういう意味でもVR 70-300mmは非常に良いレンズだった。
推測としては、VR 18-200mmがDXフォーマット専用レンズということで、元々イメージサークルが狭い。反面、VR 70-300mmはFXフォーマットも対応しているのでイメージサークルは大きめに出来ている。その為、DXフォーマットでは中央部分を切り取って使うことになる。結果的にレンズの中央部分を使うということで、周辺での色収差は抑えられているのではないだろうかという考えだ。FXフォーマット機で使用すればもっと色収差が出るに違いない。
まあ、そんなことでレンズそのものの性能に突っ込んでみました。べあまんさん、如何ですかぁ~?既にレンズ買いに行っちゃっているかも知れませんね!
ではでは。
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コメント
この撮り比べを見て・・・なんだ、D80もイイ線いっているジャン!
と思ってしまいました。
D80の方が撮って出しで分かりやすい画を出しているからかもしれませんね。
まぁ、Nikonのラインナップ上、そうした位置付けにあるってことなんでしょうけど・・・
それはそうと、昨日東京へ行った際、銀座SCとビックカメラ有楽町に行ってきました。
Micro60mm触ってきましたが・・・欲しくなってしまいましたw
もちろんD60/300/3もチェックしてきましたよ~
ポチっと!しておきますね♪
投稿: flipper | 2008年3月14日 (金) 23時10分
D80ってすごいのですね。
なんだか軽い分、D80の使いやすさっておおいに評価されるべきですね。しかも腕さえよければのことですが、グランプリの実績まであるのですから。
実はまだポチッとしてません(笑)
70-300の購入をほぼ決定してでかけた大手量販店で、
TOKINA AT-X 116 PRO DX 11-16mm F2.8が目に入ってしまいました。
口角側か望遠側か頭を悩ましているべえあまんさんです。
18より口角か?
200より先か。。。
そんな悩ましい日々をすごしています。
とほほ。貧乏とは楽しい日々です。
投稿: べあまんさん | 2008年3月15日 (土) 20時29分
まず、コメント遅くなりすみません!!
○flipperさん、コメントありがとうございます。
この記事で「やっぱり、D300だよね!」という結論に持っていくというあらすじだったのですが、そうは問屋は下ろしませんでしたね。VR 18-200mmの時はD80はどうも……という感じでしたが、VR 70-300mmはレンズの性能がいいんでしょうね。
それでも、D80は本当に良いカメラです!
PIE2008に最初の3日間に行きますが、Nikonブースも要チェックしたいと思います。
ポチ、ありがとうございました。
○べあまんさん、コメントありがとうございます。
D80ってスゴイですよぉ〜!
さすがにお猿が最初に惚れただけはあります。
それにしても、二者択一で揺れておられるようですね。
トキナーって、どことなく風貌がニコンっぽいですよね。
大いに悩んでください!
PIE2008で会いましょう!
投稿: フォトグラファー猿 | 2008年3月18日 (火) 18時51分
PIE2008に行ってきました。
さっそく猿師匠の作品を駆け足。
いそいそ。
ドキドキ。
うーーぉーー!
なんと奇跡的な一枚。
まさに龍神がそこにいるに違いない。と江原さんが断言するような作品です。
とシバラク興奮の後、猿殿に挨拶。。。。
あれ?
お顔を知りません。なんと初歩的なミス!
猿殿の身長とブログにあった顔以外の雰囲気を頼りにウロチョロと。
パンフレットを大量に広げているそれらしき方を発見するも確信にいたらず、、、、
その後徘徊した後捜査を断念し、主催の管理者の方に差し入れの『モナカ』を残して帰途に着きました。
残念です。
すばらしい作品です。
何人もの人が足を止めていましたね。
自分のことのように誇らしく思いました。
では、引き続きがんばってください。
投稿: べあまんさん | 2008年3月20日 (木) 19時29分