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PIE2008に行ってきたぞ!(2)

 お猿@おはようございます。

 前回に続いて、3月19日~22日に東京ビッグサイトで行われたアジア最大の写真と映像のイベントPIE2008(フォトイメージングエキスポ2008)の感想を書いていきます!前回はお猿も浮かれてフォトコンテストネタで締めくくってしまったわけですが、PIEがアジア最大とか世界三大カメラショーと言われる所以は、むしろ展示会側にあるわけでして、その辺の感想もジックリ書いていきたいと思います。

 そんなワケで、受付を済ませると確実に貰えるのがコレ。

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 首からかけるパス(入場証みたいなモノ)と「写真・映像 用品年鑑」、それと会場内部で受付で貰った交換券と交換してくれる「カメラ映像機器総合カタログ」の3点セット。カタログはカメラ店なんかでは500円近く出して購入するものなので非常にトクした気分になれる。この2冊でカメラ本体からアクセサリに至るまで網羅しているようなので、何かと便利だ。パスは、これさえあれば開催期間の出入りは自由なので、ずっとブラ下げていました。

 ちなみにパスは、業種別に色分けされていて、お猿は「デザイン・印刷・出版」という立場で潜入。一応、DTPオペレーターですので……。「プロ写真関係」にも該当するのですが、ウェイトから言っていくと画像入力がメインなので、こっちにしました。

 2日目にフォトコンテスト担当のU川さんが、お猿を呼び止めてくださったのがFuji Sankei Business i.紙だ。

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 これの19日号にPIE2008記事があり、フォトコンテスト入賞作品が掲載されている。銀賞以上は写真と名前入りで掲載。銅賞は名前のみの掲載だ。

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 新聞品質なので網点が荒い上に色も転んじゃって印刷レベルはよろしくないものの、それでも嬉しい。会場内の隅っこにあったフジサンケイビジネスアイブースには「持ってけ、ドロボー」状態で同紙が山積みされていたので、19日号を中心に20日号と21日号も数部いただいた。それにしても、誰も来ないようで担当者はヒマそう……。お猿が行くとビックリしていたくらいですから……。

 それはそうと、今回は展示会を見るよりも無料セミナーを受けまくろうとスケジュールを組んでいたくらいなので、展示そのものはあまりジックリと見ていない。それなので、かなりテーマを絞った見方になってしまった。主に見たのが三脚関連……。

 三脚と言えば、つい最近、Velbonのカーボン三脚EL Carmagne 635を購入し、それについてのレビューも「D300用三脚選び “El Carmagne 635” (1)」と「D300用三脚選び “El Carmagne 635” (2)」で書いた通り。高さもあって、非常に使い勝手の良い三脚なのだが、残念なのがコレ。

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 そう、雲台だ。

 レビューの中では、このクイックシューが秀逸で、縦位置撮影に入ったときにカメラが“おじぎ”をしないということで、皆さんのコメントでも驚きの声があったのは記憶に新しい(?)。

 しかし、この3ウェイ雲台の弱点が“あそび”があるということ。お猿の使い方が悪いだけなのかも知れないが、パンハンドル、ティルトハンドルの締め具合を調節しながら、ファインダーの周囲に気を配りながらフレーミングを決めて手を離すと、若干動いてしまう。特にティルトハンドルが手前に下がってしまうのだ。望遠になればなるほどダメージが大きい。これでは、DXフォーマットのフラッグシップ機を名乗るD300の視野率100%が勿体ない。

 視野率100%はフラッグシップ機の証。視野率95%なら実際には94.9%や95.1%でも文句はないが、視野率100%と言うからには99.9%とか100.1%の誤差があってもいけないのだ。それ程、緻密なフレーミングをするのが風景写真の世界。お猿としても、これは非常に痛かったのだ。わずかなフレーミングの誤差を直したいがために「あそび」と戦って時間ばかりが過ぎてシャッターチャンスを逃すことが多くなる。

 今になって雲台の重要性が身に沁みて知らされるのだ。そりゃそうだ、カメラを最終的に支えているのは雲台。安定性が要求されるのは、まさにここだ。

 そういうワケで、Velbonブースに乗り込んだ。

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 非常に馴染みのある機材が並んでいる。雲台を見てみると、どれもが同じ感じだ。問題解決にならない。まあ、折角なのでブラリと見てみると、面白いものがあった。参考出品であるが、アクションレベルというもの。

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 詳しくは、「デジカメ Watch」の記事を見ていただければお分かりだが、アクセサリシューに取り付ける電気式の水準器(レベラー)である。三星カメラなら3780円で手に入るので是非とも試してみたい。

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 通常、お世話になっているは気泡式の水準器。しかし、これは電気式でLEDの点滅によって水平か否かが分かる。水準器は水平が100点か0点かが分かればいいので、この水準器の中央のLEDが点灯するまで調整すればいいだけのこと。気泡式よりハッキリしている。その点、D3のデジタル水準器を取り出したような感じで、お猿としては好印象だ。

 横位置の水平方向しか分からない様に見えるが、縦位置にした時には自動検出するのか、縦方向にLEDが並ぶものの、縦位置での水平方向のレベルを検地してくれるから有り難い。夜景撮影などで気泡式水準器は見にくいが、LEDが発光するこのタイプは非常に使い勝手が良さそうだ。あの注目を集めた「ZIGView」と同じ韓国製品らしいが、期待大。参考出品なので発売はまだっぽい。

 さて、Velbonブースを離れて、かなり気になったのがVANGUARDさんのブース。

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 強烈なオレンジ色を発したブースなのだが、あまり聞かないメーカー名。どうやら、三脚やカメラバッグなどを扱うメーカーらしい。ブース周辺では、オレンジ色のバッグとカタログを配っていた。

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 何かと注目を集める舶来モノの三脚なのだが、VANGUARDって聞いたことがない。サイトを調べてみると本社は台湾のメーカーで中国工場で生産し、アメリカやヨーロッパ、そして、日本にも販売拠点を持つ。舶来モノの三脚と言えばアメリカやヨーロッパなのだが、非常にオモシロイ。

 ちょっとだけ見てみようと思って気になったのが、自由雲台のコレ。

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 サイズが3種類あるのだが、

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 お猿的に使いやすそうなのがSBH-100というモノ。コレ、実は他の舶来モノ雲台を作っている某メーカーでは備えている油圧で、動きの固さをコントロールできるというもの。実際に触ってみると、横のネジで実に滑らかに固さの段階を調節できる。国産雲台のようにロックを外したようにカクンと動くかと思えば、粘っこく動いたり、止まる時はピタッと止まる。使っていて非常に勝手がいい。それでいて、カタログでの価格はSBH-100で¥15,000-である。スタッフに聞いてみると実売は恐らく¥10,000-前後になるだろうとのこと。更に、もう暫くするともう一回り小さいSBH-50が出るらしいけど、お猿的にはD300ユーザーなのでSBH-100が丁度良いと思う。

 営業部次長のA部さんに色々と話を伺ったが、VANGUARD自体が日本国内での販売網をあまり強く持っていないので、現在、大手量販店を中心に営業中らしい。最近、ヨドバシカメラと契約ができたそうで、今後はビックカメラやキタムラなどにも働きかけていくらしい。

 そもそも、何で海外の雲台がこんなにシッカリしているのかというと、海外の三脚メーカーが扱うのはカメラだけではないからだという。つまり、“銃”を支えるものも造るらしい。そうなると、かなり精度を上げていく必要があるらしく、こういう油圧雲台が登場したりする。妙にナットクしてしまった。舶来モノにはやっぱり良い理由があったのだ。

 何といいましょうか、この雲台が凄く気に入ったので3日間VANGUARDブースに通ったわけですが、3日目にA部さんとお会いし、色々と話をさせていただいて、現在使っている三脚の不満点などをぶつけてみた。すると、「分かりました。今度、中国で各国のスタッフが集まって製品の会合があるので、そこでお猿さんの意見を言っておきます!」と前向きなお言葉!そして、その後でフォトコンテストのグランプリ受賞者ということを知られるや「よろしければ、帰ったら私にメールくださいませんか?この雲台が4月になって発売されたらお知らせします」とのこと。「絶対にメールくださいよ!」とえらく爽やかに頼まれて、帰ってきてからA部さんにメールしてみた。すると、間もなく返信があって、

今後ともお猿様とコンタクトを取って行きたいと考えています。
当社の新製品などモニターしてご意見を頂きたく思っております。
御迷惑でなければ!

展示していました自由雲台に付きましては量産品を入手しお猿様に
お送りさせて頂きたと思っております。

 ……とのこと。どうやら、モニターになって欲しいとのオファーらしい。更に、ソフトバックやら2009年に登場するPRO仕様三脚のモニターもお願いしたいとのことだった。でも、モニター品だし、高価なものなので意見を言った後は返却は必要だろう……と思いきや、その後のメールでは、

VANGUARDのモニター品に付きましては返却はしなくて良いですよ!

 ……とのことでした。

 どうやら、新製品の雲台だけでなくバッグやPRO仕様三脚もモニターすることを条件にタダで頂けるらしい。何ていい人なんや!新製品モニターなんていいのかしら!?と思いましたが、検証好きな性格なもんで、それなら是非……と受けさせていただきました。勿論、ブログにもレビューしますよという条件付。ただ、お猿は正直な性格なのでタダで頂いたとしても厳しい意見はハッキリ言うつもりですので、恩を仇で返すことになりかねませんよと覚悟はしていただいています。むしろ、そうじゃないとVANGUARDさんにとってもモニターを雇う意味ないですからね。

 まあ、そんなワケで今後の日本での展開が楽しみなメーカーさんです。どうも、聞くところによるとNikonやSONYのオリジナルバッグなども作っているそうです。そう聞くと、非常に馴染みがありますよね!

 VANGUARDさん、応援しています!

 ……と、ホクホクしているところでPIEに戻ります。次に行った三脚ブースがボーゲンイメージングさん。

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 こっちは舶来モノの三脚メーカーの老舗ですね。GITZOの三脚や、

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 Manfrottoの三脚などがありました。

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 三脚そのものはVelbonで満足しているのですが(……とは言ってもZITZOには憧れる)、雲台が不満なので色々と調べてみると、カメラ雑誌では見たことのあるアレがありました。

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 “ギア付雲台”ですね。中でもこのギア付きジュニア雲台 410は秀逸でした!3ウェイ雲台のような感じですが、長いハンドルが付いていない。それぞれがネジではなくてギアを回す事で少しずつ回転していくのだ。ちょっと、文章では分かりにくいですが、この3つのつまみをクリクリと回す事で傾きを微調整できます。これは緻密なフレーミングにはもってこい!ほぼ2万円で手に入ります。

 一回り大きい「ギア付きプロ雲台 405」っていうのがありましたが、こっちはD300にはちょっと大きめか?それにめちゃめちゃ高い。ジュニア雲台410が携帯性も操作性も良さそうでした。VANGUARDの自由雲台もいいけど、使い分けでこっちも良さそう。スピード重視なら自由雲台で、ジックリ構図を……という場合はギア付雲台かなっていう感じです。

 ギア付きは実際に一度触ってみたかった雲台なだけに、これまた欲しくなった一品です。モニターしたいけど、マンフロットさんからはオファーはありませんでした。

 そんな感じで、後はこれまた舶来モノの三脚のiNDURO(インデューロ)ブースも覗きましたが、これならGITZOやManfrottoの方がいいやという感じ。

 まあ、とりあえずモニターオファーのあったVANGUARDさんの自由雲台が届くのを待つことにしましょう。発売前にいただけたらソッコーでレビュー記事書きまくりますよ!お楽しみに!

 さて、PIE2008フォトコンテストで影が薄くなっていましたが、今月発売のデジタルカメラマガジンとデジタルフォトのフォトコンテストにも応募していました。

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 デジタルカメラマガジンでは「佳作」、デジタルフォトでは「入選」でした。

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 なぜか、雑誌では上位にいけないぜ!また頑張りましょう!

 ではでは。

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コメント

お帰りなさい(^^)

三脚をいまだに物色中ですw
マンフロでとりあえず始めようかと思ってます。

ところでサブカメラを購入しました!!!!

コンデジですが(汗)

オリンパスですが(爆)

μ830ですw

投稿: ぶん | 2008年3月25日 (火) 00時50分

ぶんさん、ただいま〜

三脚は安いものは買うべきでない。
これは身をもって知らされた次第であります。
そして、自分流に雲台までこだわってカスタマイズするのが良い感じですね。一流の方々の三脚は脚と雲台、そして、クイックシューまで別々だったりするのを見ますが、分かる気がしました。少なくとも雲台は舶来モノの良さを痛感しました。

サブカメラゲットおめでとうございます。
オリンパスですか!いいんじゃないですか?
これで気軽にパシャパシャいけますね!
また、見せていただきま〜す!

投稿: フォトグラファー猿 | 2008年3月25日 (火) 09時29分

ご無沙汰しております。

グランプリおめでとうございま~す!!!
いや~すごいですね。私もあやかりたい(笑)

ところで635の遊びですが、長玉になると出るんですね。
遊びと言うより強度不足かもしれませんね。
私もEF70-200/4を導入したので試してみようかな・・・・
ハスキーの雲台http://www.rakuten.co.jp/mitsuba/445268/414040/464357/
なんかも試してみたいですね。

そうそう、私は先日縦位置でのクイックシューのがたつきを
発見してしまいました(^^;)
一度じっくり調べてみようと思っているんですが、お猿さん
のはどうですか?

投稿: ぶちょ | 2008年3月26日 (水) 20時06分

ベルボンのデジタル水準器、私もデジカメWatchの記事で見ました。韓国製でしたっけ?!
雲台はエルカル645だと分離できるので、この際ですから別購入しますか?!
それにしてもモニターとしてレビューまで頼まれるとは流石ですね!!期待しております。
私も1脚用の自由雲台を買わなくっちゃイケナイんだよなぁ・・・と、ふと懸案事項を思い出してしまいました。

投稿: flipper | 2008年3月26日 (水) 22時32分

○ぶちょさん、コメントありがとうございます。

祝辞ありがとうございます!
仰るとおり、長玉になればなるほど、雲台に負担がかかりますからね。“あそび”が出ちゃうと思います。
ハスキーの雲台ですかぁ。三脚そのものはカーボンじゃないと、ひ弱なお猿は持ち運べませんのでアレですが、雲台はやっぱり海外製なんですかねぇ。試してみたいけど、3ウェイならベルボンがあるので、この際、新規雲台はマンフロットさんのギア付き雲台をやってみたい気がします。自由雲台はVanguardさんのが来るのを待つだけだし!
ガタは今のところ気になったことがありません。初代SLIK三脚の場合はクイックシューがガバガバでガタついていたのですが、そういうこともなく、ちゃんとバネで押さえつけられています。それに、クイックシューの“おじぎ防止”の爪もガッシリと支えてくれていますので……。まあ、これも長玉になると事情が違うんでしょうけど、三脚台付なら雲台を90度回転させなくてもいいでしょうし……。また、試してみますね!


○flipperさん、コメントありがとうございます。

あのデジタル水準器は精度がどれほどのものかという疑問もあるのですが、キッチリ水平が取れるのであれば夜景撮りも多いお猿にとっては欲しいアイテムですよね。アクセサリシューから外さなくても縦位置で使えるのも良いし。どうせならティルト方向もできると嬉しいんだけど……というのは贅沢ですかね。
モニターは自分としても驚きでしたので、頑張って“厳しい”モニターをしようと思いますwww。

投稿: フォトグラファー猿 | 2008年3月27日 (木) 09時45分

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