AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G EDレビュー(4)
お猿@おはようございます。
前回の更新から、かなり時間が経ってしまいましたが、まあ固定資産税の納税で忙しかったということで堪忍していただけたら幸いです。あ、それとゴールデンウィークで富山県内を撮影で駆け巡っていたということもありますね。
ハッキリ言って、かなりハードな連休でした。
まあ、そんな訳で「楽しいよね!納税♪」などと実にふざけたセリフを吐いて連休に突入したわけですが、今月に入って更に嬉しいDMが届いたよ!
すっかり忘れていた頃に届く納税通知書ってかなり痛いよね?
自動車税納税通知書、キター!!
……とあまりに楽しすぎる納税を終えた後、また来ちゃいましたね、自動車税。
ガソリン税の暫定税率も復活したこともあって、前にも増して車を巡る楽しい納税ライフを送らせて頂いております。「金喰い虫」とも揶揄される車ですが、輪をかけて金喰い虫っぷりを発揮しております。10月には車検というビッグイベントも待っているので、今から鼻血が出るほど興奮しております。しかも、軽自動車と普通自動車で金額が全然違うしねっっ!
たまんねぇぜ!普通車!!
……とかなり、莫大な出費を控えてテンションアゲ♂アゲ♂なお猿ですが、そろそろ本題のレンズネタに入りたいと思います。まあ、今のところカメラ税っていうのがないのでホッとしているところです。(消費税はかかっているけどねっ!)
そんなわけで、Nikonの誇るナノクリスタルコート大口径レンズの「AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G ED」の描写系のレビューを続けております。20万円オーバーなレンズですが、キタムラのネットショップ
では、前々回もお知らせしたとおり期間限定で190,008円という驚異の金額をはじき出していました。当時の期間というのが“4月18日~27日”でしたが、とっくに期間を過ぎてしまった今日、確認してみたら“4月28日~5月18日”に更新されていました。
これってずっと続くんじゃない?
と思うのですが、まあ安くなっているのは良いことですので、そっとしておきましょうね。
まあ、レビューはお猿所有のレンズで、このナノクリレンズと焦点距離のダブるもので描写チェックをしていました。24mmと50mmが終了したところで、24mmでは情けない結果だった24-70mmでしたが、50mmではなかなかの結果を残しました。
さて、今回はワイド端の70mmでの検証です。今回のダブりレンズは下記の通り。
左から24-70mm、70mm、VR 18-200mm、VR 70-300mm
- SIGMA MACRO 70mm F2.8 EX DG
- Nikon AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
- Nikon AF-S VR Zoom Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G(IF)
……の3本です。
24mmと50mmはNikon純正同士の戦いでしたが、今回はSIGMAの登場ですね。しかも、単焦点のカミソリマクロです。これはちょっと手ごわいかも!では、今回もシリーズを通して決戦の舞台となっている射水市の親鸞会館を被写体にチェックをしてみた。
今回は、正本堂の真正面に取り付けられているシンボルの黄金の鷲のマーク(大正製薬じゃないよ!)と、その周辺のタイルを撮ってみた。
外壁のテクスチャの描写力に大きな差が出そうと踏んでのサンプル起用だ
特に外壁の細かいタイルのテクスチャは実に興味深いですね。中央部分の鷲の顔と、左下のタイルをサンプルに等ピクセルでチェックしてみた。
○F2.8勝負
まずは、大口径ズームの証“F2.8”での勝負だ。対抗できるのはカミソリマクロのSIGMA 70mmだけ。では、見てみましょう。
AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G ED
MACRO 70mm F2.8 EX DG
ご覧の通り、両者共に解放から良い勝負だ。ただ、中心部分の鷲の顔に至っては24-70mmの方がシャープかつコントラストが強めに感じられる。逆に左下のタイルに至っては70mmマクロの方がシャープに感じられた。
……で、中央と左下だけで今回は終わらせようと思ったのだが、この被写体ならではなのだろうか?意外なところに大きな差が出ていた。鷲のマークの尾の部分だ。
左が24-70mmで右が70mmマクロの描写。かなり、ニジミが出てしまった
ご覧の通り、24-70mmではクリアな描写なのだが、中央付近にも関わらず70mmマクロにはパープルフリンジ(?)が出現。個人的には許せない描写。70mmに於けるF2.8勝負では24-70mmが70mm単焦点マクロを抑えて優秀な成績を納めた。
○F5勝負
お次は、2本のVRズームレンズの絞り開放値付近であるF5勝負。VR 18-200mmの70mmでの開放F値はF5だったが、VR 70-300mmではF4.5だった。VR 70-300mmの方が70mmは若干明るいようだ。それはそうと、F5ということで並べて勝負してみた。
AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G ED
MACRO 70mm F2.8 EX DG
AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
AF-S VR Zoom Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G(IF)
ご覧の通り、中央部分の鷲の顔は24-70mmとVR 70-300mmが、ほぼ同じ描写だった。シャープかつコントラストが強めでクッキリした印象でお猿好み。次点が70mmマクロ。これはシャープだが、若干コントラストが甘め。最下位は悪魔のレンズVR 18-200mmだ。ぼやけた感じで決して美しくはない。まあ、高倍率なるがゆえの代償だろう。
左下のタイル部分は、70mmマクロがシャープかつ滑らかな描写。24-70mmとVR 70-300mmは、ほぼ同じ描写で次点という感じ。VR 18-200mmは目地部分が不鮮明だ。それだけではなく、平行四辺形にタイルが歪み、歪曲収差が強烈に出ている。この歪曲収差ということを見るとVR 70-300mmが一番少ないのではなかろうか?24-70mmと70mmマクロはほぼ同等の歪曲だ。
全体的なバランスではVR 70-300mmが好み。よく考えれば、VR 70-300mmにとってはF5なんて、ほぼ開放F値としているのに開放F値がF2.8の大口径に引けを取らない描写とは見事。
ついでにF2.8で気になった鷲の尾の部分を拡大してチェックしてみよう。
左が24-70mmで右が70mm。若干70mmマクロにニジミが出ているか?
左がVR 18-200mmで右がVR 70-300mm。前者はクリアさに欠ける。
……とまあ、尾に関しては24-70mmが良好の描写。次点は若干のニジミが見られるVR 70-300mm。でも、開放F値にしてこの描写とは立派。その次が70mmマクロで、最下位はVR 18-200mmだ。まあ、最下位とは言いながらもVR 18-200mmは高倍率で便利というのがウリ。若干の描写は犠牲になるものの、これだけの描写ができれば見事だと思う。
○F8勝負
最後は、お猿が絞りに絞った時に使うF8だ。これ以上に絞るのは怖いので滅多に絞ることはない(……とは言いつつ、F16まで絞ることも稀にある)。今までの様々なレンズの検証でもF8は、諸収差を抑えて良好な描写が見られたので楽しみである。
AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G ED
MACRO 70mm F2.8 EX DG
AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)
AF-S VR Zoom Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G(IF)
どうだろう?中央の鷲の顔はVR 18-200mmを覗けば大差が見られない。VR 18-200mmだけ、僅かにエッジがぼやけているくらいだろうか?それでも中々の描写だ。
左下のタイル部分は、相変わらずVR 18-200mmの歪曲収差による平行四辺形への変形は強め。それでも、目地はF5の時よりは格段にシッカリ出ている。他に至っては70mmマクロの描写が一番美しいと思う。滑らかなタイルの質感も出ているように思う。24-70mmと70-300mmに至っては、ほぼ同格。
折角なので鷲の尾を見てみよう。
左が24-70mmで右が70mm。若干70mmマクロがややコントラスト強め?
左がVR 18-200mmで右がVR 70-300mm。前者は相変わらずクリアさに欠ける。
……ということで、色収差ということで言ったら全部同じくらい。若干70mmマクロにニジミが見られるような気がする。案外VR 18-200mmにニジミが見られないのは驚いた。とは言っても、描写総合で言ったら24-70mmとVR 70-300mmには適わない。
F8描写で言ったら、総合力は24-70mmかVR 70-300mmだ優秀だろうか?
……とまあ、F2.8、F5、F8の夫々でチェックしてみたが、やはり24-70mmはこの辺でも優秀な描写を見せた。そして、意外と粘ったのがVR 70-300mmだ。総合的に、この2本のレンズの描写は非常に似ていると思った。そう考えるとダブる焦点距離は70mm部分だけだが、この部分では70-300mmのコストパフォーマンスを考えると目立たないながらも70-300mmの描写には脱帽だ。VR 18-200mmと並んでよく売れているのが良く分かる。
そんなわけで、70mm勝負をしてみたのですが、50mmと70mmに於いては24-70mmはコスト相応に頑張ったと思う。特に色収差に関してはピカイチだと思う。
そこで、次回はナノクリスタルコートの真骨頂である逆光特性をチェックしてみたい。ゴーストやフレアは、同焦点距離のレンズと比べて格段に解消されているのか?実は、かなり驚くべき結果に!乞う御期待!
「逆光対決でナノクリスタルコートの意外な結末!」へGO!
ではでは。
ブログランキングにも参加しているので良ければクリックお願いします。/
←清き一票を!
~今日のリンク~
【三星カメラ】カメラ販売
最新のレンタル品(ビデオカメラ、プロジェクター、デジカメなど)をご自宅までお届けします!
デジタルカメラのデータを復活します
| 固定リンク
「携帯・デジカメ」カテゴリの記事
- 北日本新聞で「工場萌え」フォトグラファーとして登場!(2010.06.27)
- AF-S NIKKOR 70-200mm F2.8G ED VR II だぜっ!(2010.01.31)
- 海王丸パーク写真コンテストで入選でした(2009.12.31)
- CFを洗濯しました(汗)(2009.11.30)
- Nikonがいろいろとオモロイことをやってくれます♪(2009.10.17)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
Nikonレンズ3本とSIGMAレンズ1本の対決ですね。大体、私の予想していた通りです。
★24-70mmは、高コストを掛けたNikonの新時代の最新ズームですね。この位実力は持っていると思いました。コントラストも申し分ない位に現れていて、ワシが力強く現れています。
前回で純正50mmとの対決でもズームとは言え、最新レンズの収差の少なさを見せつけてくれましね。対する50mmって随分基本設計が古いからが、実験で見せた収差を昔から引きずっていると考えられます。
★VR 18-200mmは、高倍率ズームの引き換えに、描写性は、この位でしょう。F5では、ほぼ絞りが解放に近いから、あのような描写性で全体にあまく、F8で改善方向へ向かっている描写が見られますね。私は24-120VRなのですが、画質は似たような傾向がみられます。
★VR 70-300mmは、望遠系ズームですから、収差が元々少ないと考えられます。
☆対する、SIGMA70mmマクロはこの会社の伝統的な特徴が現れていると思います。詳しくは私がいつか、MYブログで公開いたしますが、対象物の形を強く表現する事は得意なのですが、もう一段の色収差を必要としたい傾向が在ると思います。
◎そして、今回の撮影画像のレイアウトは、上からN・S・N・Nですね。白壁の画像を上から順番にみて見ると、1・3・4番は同じ色調で、2番は違う色調なのも各社の違いを物語っていますね。
長く成りまして申し訳在りません。
次回は逆光対決ですね。この事についても、後日MYブログへ遊びに来て下さい。(ペコッ)
投稿: cameraman_hide | 2008年5月 8日 (木) 23時08分
AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8Gの検証お疲れ様です。
「お猿さん」が所有されているレンズの中で、私が持って
いるのはVR 70-300mmだけなんですが、参考にさせて
頂いておりますm(__)m
先日、家族でTDLに行く機会があったのですが、D80を
首からぶら下げて、D300はバックに入れて1日中移動
していましたら、かなり疲れました^^;
そこで思ったのですが、純正のネックストラップは首に負担
が相当掛かりませんか?
薄着だったせいもあり、数時間もすると首周りが痛くなって
きました。
「お猿さん」は数多く撮影されていらっしゃると思いますので
ご意見を聞かせて頂ければと思います。
※TDLで私が見た中ではNikonのデジ一眼を持っている方
が一番多かったです^^
次いでCanon・・・Pentaxでした。
投稿: RED | 2008年5月 9日 (金) 19時17分
○cameraman_hideさん、コメントありがとうございます。
そして、いつもメールありがとうございます!
更に、深い検証の分析までありがとうございます。超・脱帽です。
VR 18-200mmはこの検証では相手が悪いですが、高倍率ズームということを忘れなければ、この画質は見事だと思います。特にD300に装着すると威力倍増ですね。
それから、色味については触れていませんでしたが、本当にNikonとSIGMAって思想が違うなって思います。まあ、これがレンズメーカーの“味”なんでしょうけど……。
逆光対決の記事も書きました。意外な結末になってしまいましたが……。是非、ご覧ください。
○REDさん、ご無沙汰しています。
VR 70-300mmをお持ちですか!?これ、なかなか侮れないレンズですよね。望遠でVRついて画質もいいし手ブレ補正もよく効く感じですよね。コストパフォーマンスも良いし……。大事に使いたいレンズです。
TDLに行かれたんですね。こっちはTYM(立山)とかTTF(砺波チューリップフェア)とか、車で1時間以内の所ばっか行ってましたwww。
純正のネックストラップを使っていますが、あいにくお猿は首にはかけない主義なんですね。肩からかけるか、手首に巻きつけて常時戦闘モードか……のいずれかです。
でも、昨年の春にD80にVR 18-200mmを装着して香港をブラついたときは、結構重く感じましたね。これはストラップっていうより単純にデジイチそのものがコンパクトではないってことだと思うのは僕だけでしょうか?
富山の行楽地でもNikon党が多かったですよ!D40とかD60、D80が大半。年配の方は圧倒的にNikon党ですが、若い女性はD40かD60でしたね。若い男性はNikonとC社が半分くらいで、そこそこに検討しているのがP社ですね。
投稿: フォトグラファー猿 | 2008年5月10日 (土) 22時50分