立山黒部アルペンルートを行く(室堂編)-1
お猿@おはようございます。
先月から今月にかけて更新が滞っていたので、今月は頑張ってみようかと思います。まあ、金欠につきレビューなどは難しいと思うので、越中富山ならではの撮影旅行記といきたいと思いますが、なんせ自宅から近場なので「旅行記」というほど大袈裟なものかと甚だ疑問です。ハイ。
……で、富山県と言えば、世界遺産の五箇山以上に有名と思われるのが「立山黒部アルペンルート」ですよね!早い話、立山連峰と黒部ダムと言ったら分かり易いかと思いますが、今年になって2回行ってきました!1回目は春で4月29日の「昭和の日」!そして、2回目は、ついこの間の8月9日!四季と共に見どころ満載の立山を制覇していこうと思います。
しかし、太平洋側の某県から富山県に移住してからというもの、県内の代表的な観光地に行った事のなかったお猿ですので、春の立山撮影に向けて必要最低限の装備だけは揃えておこうと頑張りました。
まずは、丸々1日は山歩きということを考えて足元を固めておこうとトレッキングシューズを調達。それまでもスニーカー系のカジュアルシューズは持っていたのですが、まずは防水性がないし、靴底は薄いし……で心配だったので、今後の撮影も考えて安いのを調達しました。4月は春山と言っても雪山ですので、雪を考慮して防水重視だったんですが、世に名高いGORE-TEXはお値段も高い。しかし、店員さんは「正直、そこまでの性能は必要ないですよ」と言われたので、都合のいい情報は素直に聞くお猿は安い防水シューズを選択。これでも、ハイカットで靴底は結構厚いんですよ!
他にも色々と揃えようかと思いましたが、ウェア系は予算オーバーなので全く購入せず。安心価格のしまむらで厚手の靴下を揃える程度でした。次にゲットしたのが、リュック系のカメラバッグ。それまで持っていたのは、以前にもレビューしたtamracの大型ショルダーバッグ“5612 Pro 12”と小型のショルダーバッグ“シューティングバッグNEO
”でした。しかし、実際に片方の肩にのみ負担のかかるバッグは非常に疲れる上に、両手を使えないのは非常に不便ということもあって、リュック型も揃えました。それが、ハクバの“PHOTOLAND TR+
”というもの。本格的な登山用のリュックではなく正方形に近いリュック。そして、上部のみがガマグチのように大きく開くために、あまり機材を持っていかないのであれば結構便利。実際、これは今も多用していて、リュック型に切り替えてから両手が空くメリットは堪能している。使い方としては、基本的にTAMRACに詰め込んで現地まで車で行き、必要機材をPHOTOLANDに詰め替えて行くというスタイル。
さて、立山黒部アルペンルートは、富山県から長野県に抜けていくので両県に起点があるのだが、富山県民なお猿は富山側からスタートすることになる。ガイドブックなどを見てみると、JR北陸本線で富山駅に到着して富山地方鉄道に乗り換えて……と電車ベースな書き方がされているが、お猿はネイティブ富山県民なので自家用車で行った方が安上がりなので、車で行けるギリギリラインということで立山駅まで直行。早朝なら自宅から50分もあれば到着してしまうのだ。早朝4:45に自宅を出発して、5:35に立山駅に到着。始発は6:00っぽかったのだが、改札は既に人でいっぱい。恐るべし、立山人気!立山駅は遠方から電車で来た人には富山地方鉄道の終点の駅であり、自家用車で来た人には広い無料駐車場を備える駅であり、アルペンルート観光の起点である。
立山駅の様子。左が富山地方鉄道のホーム。右上にケーブルカーのトンネルが見える
ここから先は、電車で来た人も、自家用車で来た人も同じコースを辿ることになる。ここから出ている立山ケーブルカーに乗るのだ。
立山駅のケーブルカー改札の様子。意外と近代的だったりする
立山駅の中は意外と広く、観光客でごった返している。きっぷうりばでバーコード入りの切符を購入する。立山ケーブルカーは美女平駅までの一区間だけだが、そこから高原バスに乗り換えれば、弥陀ヶ原やら室堂まで行くことができるし、更にそこからトロリーバスで黒部ダム方面まで行けるので、ここで必要とされる場所までの切符を購入することになる。混雑する季節には朝の6:00くらいから便が出ている。
ケーブルカーのホームの様子。地下道の階段のようにしか見えない
ケーブルカーは急勾配をケーブルに引かれて昇っていくということで、ケーブルカー本体が平行四辺形な形をしているし、駅のホームまでも階段状になっている。この立山ケーブルカーの特徴は、めちゃめちゃデカい貨車を連結しているということ。
立山ケーブルカー自慢の巨大貨車。ここにスキーやらリュックなどが載ります
この貨車は、本来は工事のための資材を運ぶためのものらしいが、そうでもなければキャンプ目的や登山目的で巨大なリュックを背負っている人や、春スキーをエンジョイする人のスキー板やらスノーボードを置く場所となっている。どうも、これがかなりの自慢らしい。ちなみにそういった巨大な荷物を車内に持ち込んでしまうと、かなりの大顰蹙。
ケーブルカー社内も階段状になっています。立ち乗りもフツーです
……とまあ、車内がこんなに混雑しているのだ。ちなみに、定員は120名。5月の連休とか夏休みの夏山シーズンなんかは、乗車までかなり待つことになる。こんな所にボードなんか持ち込んだら顰蹙モノだ。これで、昇り切った美女平駅もまた広い。ここから高原バスに乗り換えて室堂まで向かうことになる。
美女平駅の高原バスを待つ人たち。大半は台湾人
バスを待つ人の行列……。弥陀ヶ原とか天狗平など途中下車の列と室堂一直線の列と分かれる。ちなみに、この写真は4月29日の状態だが、雪の大谷ウォークのシーズンということもあって、大半が台湾からの観光客。日本語よりも中国語の方が耳に入ってくる。台湾では富山観光が大ブームらしく、富山空港にもちょくちょくチャーター便が出ているくらいだ。
アルペンルートで一番高所の室堂ターミナル。4月末でも雪が残っています
そして、今回の旅の目的地の室堂の様子。これも春山なのだが、ご覧の通りターミナルは除雪されているものの、それ以外は雪だらけ。ここが室堂散策の拠点となるのだが、すぐそばにあるのが、火口湖の「みくりが池」。室堂でも人気の高い名所だ。この湖畔にあるみくりが池温泉は、日本一高所にある温泉として人気が高い。宿泊しなくても立ち寄り湯も可能なので、利用客も多い。喫茶のオリジナルのレアチーズケーキとブルーベリーソフトを所望したが、これまた美味であった。ここは朝日や夕日を眺めるにいいらしいので、いずれは宿泊したいところ。
さて、室堂の撮影は夏がオススメ。しかも、個人的には残雪のある頃がオススメだ。8時台に撮ったのがコレ。
正面に見えるのが雄山。みくりが池は火口湖ということで、非常に湖面がおだやか。しかも、水が非常に綺麗。真っ青な空と真っ青な湖面、そして、残雪の白と高山植物の緑という鮮やかさが好き。C-PLフィルタを微妙に効かせて、D300のビビッドで撮っている。これは朝なのだが、この左上に太陽があるので、少々コントラストが甘いのが玉にキズ。
この室堂の天気というのは、山上ということもあって非常に変わりやすい。山全体を雲がすっぽり被って「ああ、今日はアカンわ」と思って、腹いせに室堂ターミナルのホテル立山なんかで昼食を食べて外に出てみると雲がなくなっているってことがあるくらいだ。天気予報もアテにならないので、実際に泊り込みで来てみるのが一番だが、日帰りでしかプランの組めないお猿としては非常に辛い。
夏場なんかは、午前は天気が良く、昼過ぎになると雲が多くなってくる。恐らく、午前中に暖められた富山平野や富山湾からの水蒸気が午後くらいになると雲を作るからではないかと思われる。出来ることなら午前中に撮り終えたいのだが、みくりが池から大汝山とか雄山を撮ると南東側になるためにほぼ逆光。一番鮮やかなのが午後なので、天気との勝負となる。
次の写真は、室堂の上に雲が増えてきた頃の写真。向こうは天気がいいのに、みくりが池の所は影になっている。でも、その明暗が面白いと思う。
しかも、残雪と湖面に映った残雪が魚のような形をしているのが面白い。それにしても、湖面が綺麗だ。ちなみに、この場所を4月29日に撮ったのがコレ。
少々、広角寄りになっているが、4月末くらいでは、みくりが池全体が結氷してしまって、一面の銀世界となってしまう。かろうじて、手前のハイマツの部分は早めに融けるので黒っぽく写るが、空を除けば全くのモノトーンの世界。
このみくりが池を別角度から撮ってみたのがコレ。
撮っている最中にも、どんどん雲が形を変えていくから、山岳撮影は「ジックリと……」というわけにはいかない。途中から三脚を使わずに手持ち撮影に切り替えたくらいだ。手持ちでC-PLフィルタをクルクル回して撮ってみた。手前の黒い中にキラリと輝くみくりが池と残雪が何とも言えない。こういう写真もアリだと思う。
さて、再び元のみくりが池に戻ってみよう。
昼過ぎに太陽が顔をのぞかせた頃に撮ってみた。左が大汝山で右が雄山。完全に雲がなくなっていないが、それでも、山の緑などが鮮やかで面白い。
これを4月末に撮るとどうなるか……。
日中だと、斜光線にならないので、実に平面的な写真になってしまう。本当なら、せめて1泊して朝や夕方の写真を撮って陰影の強調された写真を撮りたいが、日帰りのお猿にはかなわぬ夢。やっぱり、ある程度融けないと日中の写真は厳しいものがある。みくりが池、凍りすぎ……(汗)。
……とまあ、立山の中でもメジャーな撮影スポットであるみくりが池に行ってみました。お次は、どこを紹介しようかな?
ちなみに、今回の撮影では悪魔のレンズ「AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)」とシグマの超広角ズーム「10-20mm F4-5.6 EX DC /HSM
」を多用した。特に悪魔のレンズは守備範囲が広いので、あまり機材を持ち歩きたくない山岳撮影では非常に重宝する。どうしても、風景撮影では出番が多くなってしまうレンズだ。
お猿が得た山岳撮影での教訓。「機材は欲張らずシンプルにすべし」。あまり欲張ると「あと、もう少し撮ろう」という気持ちが起きる前に疲れきるので、ボルテージを上げるためにもシンプルにしたい。
ではでは。
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