城端むぎや祭を撮る……の前に!
お猿@おはようございます。
まず最初に、当ブログも皆さんに踏みにじられ続けて遂に……、
19万ビューを突破しました!
これもひとえに皆さんが容赦なく踏みにじってくだされたお陰でございまして、今後も継続して記念すべき20万ビューに向けてガンガン踏みにじっていただければと存じます。そこで、20万ビュー記念には何をしたらいいのか、記念すべき20万ビューを踏みにじった人にはどのような制裁をすべきかなどアイデアを募集します……が、
ほぼ、99.9%何もしないと思います。
まあ、そんな企画を夜も寝て考えていますので、是非とも盛り上げていただければ幸甚でございます。
……で、当ブログでは、これまで様々なシリーズネタで記事を書いております。立山黒部アルペンルートネタとか、越中八尾のおわら風の盆ネタとか、もっと遡ればD300の検証ネタとか……。しかし、どれも中途半端で次の新シリーズが始まっているのですが、何れも完結したワケじゃないので、しっかりと着地点を見つけたいと思うよ!
……が、今回も着地失敗でして、またもや新シリーズスタートです!
越中民謡のイベントとなると、めちゃ弱いお猿です
ハイ。これまた「おわら風の盆」に続く越中民謡ネタですね。この時期になると南砺市の「越中の小京都」と言われる城端で催される「むぎや祭」です。これは、「おわら風の盆」と並んで全国的に知られている越中民謡「むぎや節」のイベントですので、越中民謡大好きなお猿としては是非とも撮影に行きたいところ。
城端って八尾とか五箇山と比べると、あまり知られていないかと思いますが、お猿はあまり関心がないけれど、「true tears」とかいう大人気アニメとやらがありまして、その舞台が城端なんだそうです。確かにアニメの公式サイトを見てみると城端がモデルっぽい。また、南砺市のサイトを見てみても、このアニメが上映されることで告知がなされている。ある意味、城端は全国区のようで、このアニメの舞台となったロケ地はまさに「聖地」と化しているらしい。恐るべし「true tears」!
そんなわけで開催された2日間とも行って参りました!
……が、何事もさっさとやればいいのに、ブログのように道草をくってしまうのがお猿の悪いところ。「むぎや祭」の城端は南砺市。お猿が激萌えな五箇山も南砺市だったりするわけで、「ついで」に五箇山にもちょっくら寄ることにしたのだった。そう、手土産を持ってね!
その手土産というのは、お猿の知人の漫画家が描く漫画が連載されている「とどろき」という浄土真宗系の月刊誌(チューリップ企画発行)。この中に浄土真宗中興の祖と言われる蓮如上人の漫画が「蓮如上人物語」というタイトルで毎月連載されているわけですが、今回から棟方志功の版画でも有名でお猿も大好きな五箇山赤尾のヒーロー「赤尾の道宗」のシリーズが始まりました。
「とどろき9月号」に掲載されていた、五箇山のヒーロー「道宗」の物語
実は、「五箇山と言えば赤尾の道宗」っていうくらい道宗大好き人間がお猿なんですが、実際に五箇山に来てみると驚くほどに道宗の影が薄い。合掌造りに五箇山民謡、それと豆腐などの物産。お土産やで道宗が登場するのは、五箇山の民話の本に「道宗さん」というタイトルで一話だけ登場するくらい。もうちょっと道宗をクローズアップしてくれぃ!と思うだけに、道宗の生涯が漫画となったとあっては放ってはおけません!そんなわけで、道宗の漫画化を五箇山でご縁のなった方々におすそ分けです。
まず足を運んだのが、世界遺産の菅沼集落!ここのライトアップには何度か訪れて、冬の「雪あかり」と、春の「春の宵」は当ブログでもレポートしましたね!その春の宵の記事で紹介したのが竹中家。
「春の宵」では、大変お世話になった合掌の里“竹中家”の外観
この竹中家とは、菅沼集落に隣接している合掌の里の一施設なんですが、東海北陸自動車道の全線開通記念の音楽祭では、ゲストの一青窈の控え室になった合掌造り家屋でもあります。この家屋の内部撮影をさせていただこうとお邪魔したときに、管理人のお兄さまとお知り合いになりまして、合掌の里の記事でも当ブログを紹介していただきました。そのお礼も込めてお邪魔したんですが、丁度、昼食の準備を終えて予約のお客様を待っておられるところでした。嬉しいことに覚えていてくださって、無事に“とどろき”もプレゼントさせていただきました。
そこで、嬉しいことに「○:○○にまたおいで。賄いを食べさせてあげよう」とのこと!竹中家と言えば、ホンモノの五箇山料理を食べさせてくれる所。そこで「タダ飯」とあっては、お猿の鼻息も荒くなります。「遠慮」の2文字を知らないお猿は二つ返事で「では、頂きます!」とお言葉に甘えまして、時間まで菅沼集落に行って、黄金の稲穂の中の合掌造りを撮影していました。
時間まで三脚ナシで撮った、稲穂の絨毯に浮かぶ合掌造り家屋
いやぁ~、今年は台風がやってきていないものの、南砺市のこの辺は豪雨で被害を受けた場所。心配だったのだが、わずかに稲が倒れているくらいで、金色の絨毯の中に合掌造り家屋が浮かび上がっていました!いやぁ~、これこそ日本の農村ですね!
また、合掌の里から菅沼集落へ向かうトンネルの中には、国道156線沿いにある展望台に上がるエレベーターがあります。何と地下3階とのこと。このエレベーター乗り場は、
一見「う~んっっ!!」と思ってしまう“遺産駅”
「遺産駅」!
そのまんますぎます!!
さて、展望台に上がりますが、正直なところそこから国道の坂を下った歩道から見る菅沼集落が一番ステキです。
幸いに曇天も青空が出てきて気持ちのよい写真が撮れました
これは冬のライトアップでも撮ったアングルですが、秋の菅沼集落って良いですねぇ。
そんな感じで、菅沼集落で三脚レスで手持ち撮影を堪能しているうちに時間となりました。では、竹中家へと向かいましょう。
おなかをすかせて竹中家へと急ぐ!
道中、こんな看板もありますが、歩きながら「えっ!?ホントに来たの!?」と言われたらどうしよう?と余計な心配をしていました。そうなったら、タダの意地汚いフォトグラファーだ。
さて、到着しました。
手前の水車の回る音もめちゃめちゃ風情あります
近くに水車の回るのどかな合掌造り家屋です。時間きっかりに来たんですが、既に皆さんは殆ど食べ終えておられました。「遅~いっ!!」とお姉さま方に言われつつ、上がらせていただきました。そこのちゃぶ台の上にあったものはっ……!
左が古代米のご飯で、右が山の幸のお味噌汁!
古代米のご飯、五箇山の山の幸のお味噌汁!!
右が手打ちそばで、左が五箇山豆腐などの煮物!
手打ちそば、五箇山豆腐などの煮物、山の幸の天ぷら!!
賄い食って言えば、あり合わせのもので作ったりするもんでして、恐らくあり合わせなんでしょうけど、あり合わせのレベルが全く異次元!!何スか、これはっ!これこそ、五箇山の生活で生み出された五箇山食!!素敵すぎるではないかっ!!
中でもお猿が感動したのが上の写真で古代米の上に乗っているコレ!
これこそキング!ふき味噌です!ご飯がどんどん進む!
小皿の中にたっぷりと入っていたコレは何だと思います?
ふき味噌です。
見た感じ、カニ味噌にも見えないこともないですが、お猿の知っているふき味噌とは、茶色い味噌の中に緑色のふきのとうが入っているというもの。つまり、味噌の茶色ベースに緑の点々っていうビジュアルなんですが、これは全く逆。ふきのとうの緑色ベースに味噌の点々すら見当たらないというビジュアル。きれいな緑です。言うなれば、ふきのとうのペーストですね。
ご飯に乗っけて口に放り込むと、ふきのとうの何ともいえないほろ苦さと春の香りが口いっぱいに広がり鼻へと抜けていく!今まで食べたふき味噌も大好きだが、このふき味噌はレベルが全く違う!ご飯が進む!古代米がまた美味しくてガンガン食べれます。
お猿、めっちゃ幸せやねん!!
思わず、この辺の文字の色がピンク色になっちゃいましたが、他の手打ちそばも絶品!五箇山の山の幸の味噌汁やら和え物やら天ぷらも全部うまい!デフォルトで和食のお猿ですが、これほど口に合う料理はない!賄い食とは思えないほどの贅沢料理じゃった。聞けば全部五箇山の食材。山の幸なんかは、この竹中家の皆さんが山野を歩き回って採取してきたものらしく、これぞ地産地消!食物自給率の低い日本に於いて、この五箇山は素晴らしい!
肉類のタンパク質が少な目のように思うが、ここは五箇山の先人の知恵が生きている。タンパク質が欲しけりゃ、畑の肉と言われる大豆があるじゃないか!そう、五箇山豆腐!動物性タンパク質が欲しけりゃ、今回は登場しなかったが、五箇山といえば岩魚(イワナ)ですな。それにマスやらアユ!川魚の塩焼きは絶品ですよ!富山は海の幸が有名ですが、この川魚は海の幸に勝ると思う。竹中家の“アー君”曰く。「岩魚の刺身がうまいよ。天然のワサビをすってワサビ醤油で食べるんだ」とのこと。いやぁ、ヨダレが出ますな。
ちなみに、ふき味噌は安いコースには登場しないとのこと。2500円以上のものになら付いてくる可能性が高いらしい。何でも、その時々の旬で作るので、竹中家のメニューは全く同じものは登場しないらしい。これぞ、五箇山ライフ!
まあ、そんな最高の賄い食を竹中家のこんな空間で扇風機にあぶられながら食べていたのでした。
竹中家の中はこんな感じ。ここにお膳を並べてお客様は食事をされます
僕の座っていた席から外を眺めると、こんな感じ。
この竹中家からの景色がまた絶品!
障子戸の向こうに見える合掌造り。素敵すぎるじゃないですか!そして、反対側を見ると、
いろりの間も風情があって良いですね!
……という感じに囲炉裏の部屋も見えます。ぼちぼち、おなかが一杯になってきましたね。皆さんもそろそろお仕事再開のようです。
昼休みにくつろぐ竹中家の愉快な皆さん
あらあら、管理人の五箇山小町氏がちゃぶ台をひっくり返すポーズをとってくれています。この小町氏は、岩魚釣りとか非常に五箇山ライフを堪能させてくれますが、実はMacintoshのLCナントカという時代から使っているという元Macユーザーだったり、初期デジカメ(約10万画素)を使っていたこともあったり、かつてはホームページをタグ打ちで製作していたりとかなりのサイバーな方だったりするのです。
ああ、アカン!今回は城端に行くんだったっ!!
……ということで、五箇山を後にしないといけませんね。ちょっと気になったのが、竹中家の縁側にあったザル。
カボチャも縁側で売られているようでした
この中には様々な色と形をしたカボチャ(?)が入っており、全てに値札が貼られていました。五箇山のカボチャの即売をちゃっかりやっているようです。こんなアバウトな感じがスキです。部屋の隅では古代米も小袋で売っていました。
竹中家のかまどの部屋には、今まで利用されたお客様の名刺や手紙がビッシリと!
1枚1枚の名刺を見てみると、かなり各界の重鎮が利用しているようだ
見てみると、県内外の県議会やら市議会の議員さんとか、社長さんとかスゴそうな人が利用されています。やっぱり、竹中家の味はすごいのだ!タダ飯をいただいたからには宣伝させていただきますが、竹中家では、冠婚葬祭の会場としても提供していただけるらしい。現に今までも何組か結婚式を行っているようで、披露宴は竹中家にて行い、言うまでもなく貸切で「こきりこ節」などの五箇山民謡も演じられるらしい。ちなみに、管理人の一人“アー君”もここで結婚式をされたそうです。いやぁ、これは贅沢!
世界遺産で結婚式なんてステキですね!皆さんも是非どうぞ!!今なら、竹中家に行って「『お猿の24時間でじたる換気』を見た」と言えば、もれなく、
「あ、そうですか」
……と言ってもらえます!タダ飯はそう簡単に食べれませんのであしからず。
さて、城端へ向かう前にもう一つ寄り道を……。
赤尾の道宗が開いた「行徳寺」は、実にひっそりとしているのが寂しい
今回のおすそ分けの「赤尾の道宗」が開いた「行徳寺」!ひっそりとしていますが、是非とも赤尾の道宗が何を伝えていったのかを広めてもらいたいものです。
岩瀬家は最大の合掌造り家屋なので横から撮っても見事なモンです
隣の最大の合掌造り家屋の岩瀬家も黄金の絨毯の中に佇んでいました。いやぁ、見事なもんですな!!
つかの間の赤尾巡りも終って、一路城端へと車を走らせます。城端の市街地に到着すると、交通規制で市街地には入れず、周囲の有料駐車場に誘導されます。大体が500円。むぎや祭のイベントでは、初日は「じゃんとこいむぎや」という、早い話が「よさこい」みたいなものがメインストリートで行われていましたが、城端まで来て、五箇山民謡を静かに楽しめないのも残念なので、通りから路地に入って行き「坡場の坂(はばのさか)」などの昔ながらの町並みへと到着します。
むぎや踊りの街並み踊りが行われる家屋前
さすがは越中の小京都と言われるだけあって、昔ながらの情緒ある建物が並んでいます。ここには昔ながらの醤油屋があります。ここの前で、時間ごとに「街並み踊り」というものが行われます。観客の目線で、各町内会がタイムテーブルに沿ってやってきて演じてくれます。他にも「城端駅前」「浄念寺前」「出丸町通り」でも行われますが、個人的にはこの「坡場の坂」が良いかなと思っています。
醤油屋の前にはむぎや節を歌ったり演奏する地方さんの為のパイプ椅子がセットされています。お猿が到着した時にはまだ誰もいませんでした……が、既にむぎや節を見たいお客さんは陣取っていました。幸いに、大半の人が「じゃんとこいむぎや」に行っちゃっているので、空いていて良かったと思います。
そう思って振り返るとどっかで見た顔が!
顔見知りの読売新聞のカメラマン兼記者!かつて、射水市の食事処サンキューの取材に来られていて、Nikonのカメラ談義で盛り上がった間柄でした。踊りが始まるまで色々と話をしていると、これまた知り合いの富山新聞のカメラマン兼記者がやってきていました。この人もNikon党。いやぁ、世の中は狭い。
右の赤い服が読売新聞記者で左の青い服が富山新聞の新聞記者
読売新聞はD3にAF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G ED
にSB-800
という組み合わせ。富山新聞はD2xでしたが、やっぱり気になるのはD3ですよね。お猿と同じ24-70mmというレンズを使っていながら相手はFXフォーマット!気になりまくって持たせてもらった。そして、覗かせてもらった。
すげぇ、カメラ本体もレンズもヘビー級のはずなのに、D300に装着するソレとは全くバランス感覚が異なる。重さを感じないほど安定しているのだ。そして、ファインダーの見やすいこと!丸窓がこんなに見易いとは!そして、FXならではの広さ!何をとってもD3に憧れてしまう。カメラマン氏も「D3を使ってしまったらDXには戻れませんね!」とのこと。そして、「高感度はメチャメチャきれいですよ。ISO3200だってノイズが気になりません」とのこと。
イカン、D3の物欲に火がつきそうだ。
ここで読売カメラマンに聞いた話が、撮影時はRAWではなく、確かJPEG撮影でミドルのBASICで撮影しているとのことだった。Nikonのサポートに聞いたらそれで十分だと言われて、その設定で撮っているらしい。確かに、新聞の報道で使う分なら、高圧縮かけてもいいかもしれないし、大きな写真を撮ったところで作業効率を落とすだけだ。用途に応じて画質も選ぶんですね!
ちなみに翌日の富山版の読売新聞には、ちゃんとむぎや祭の記事が出ていた。
D3で撮った写真かと思うと何かしら嬉しい物がある
この写真がD3で撮られていると思うと実に感慨深い。また、この写真の下にはお猿が座って写真を撮っているのだ。見事に写っていませんね。
まあ、そんな感じで今回は踊りが始まる前までのレポートでした。次回はいよいよ日中の街並み踊りをレポートしてみたいと思います。勇壮なむぎや踊りを激写したいと思うよっ!
ではでは。
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コメント
宣伝ありがとうございました。今日は、昼食・賄い食、その後は栃の実拾いをアップしときました。アー今度来たときはまいたけの賄いが食べれるかな?あさってまいたけの下見に行ってくるらしい?
投稿: 竹中家の某氏 | 2008年9月16日 (火) 20時37分
竹中家の某氏さん、コメントサンクスです!
早速、ブログ拝見しました。いやぁ〜、いつ見ても仕事を堪能しておられるようで羨ましいです。栃の実にまいたけ……よだれが出ます。
ちょくちょく五箇山に遊びに行きますね!
あ、そうそう。五箇山ついでに足を伸ばして白川郷に行きましたが、やっぱり五箇山が一番です!
投稿: フォトグラファー猿 | 2008年9月16日 (火) 21時39分
そうそう、あと一点お願い忘れておりました(;´▽`A``
それぞれの写真に、撮影情報等載せて頂けると
写真を勉強中の身としてはかなり有難いです。
ご検討下さいまし。
投稿: 日本最南端のNikon党 | 2008年9月17日 (水) 14時25分
本土最南端のNikon党さん、こちらにもコメントサンクスです。
撮影情報ですかぁ~。
仕事が終って、深夜にトランス状態(?)で書いているだけに意識朦朧です。
あまりマジメにExif情報をチェックしながら打つのもしんどいので余裕のあるときでカンベンを!!
あと、お猿の場合は夜景撮りや稲妻撮り以外は決まって絞り優先オートで撮っていますね。シャッタースピード優先は使ったことないくらいです。
投稿: フォトグラファー猿 | 2008年9月20日 (土) 23時54分