今さらD300のファームアップをしてみた
お猿@おはようございます。
一昨日の衝撃的なD3Xの発表で身の程を思い知らされたお猿ですが、あまりに手が届かないので、気持ちよく別のものに物欲が向いている今日この頃です。80万円台のD3Xを見てしまうと、今や40万円弱で手に入るD3
とか、キャッシュバックで20万円を切りそうなとD700
いったFX機が格安に思えてくるほど金銭感覚がマヒしてしまって“庶民的”に感じられるのですが、やはりフトコロを見てみますとDXのフラッグシップたるD300
の2台体制だって捨てたもんじゃないぞと思うのでした。それでも物欲は高まる一方なんですけどね。
ここで、滅多に本を読まないお猿が愛読している「光に向かって100の花束」(高森顕徹著・1万年堂出版刊)っていう、人生の教訓となるエッセイ集というか小話集があります。現在65万部突破というベストセラーらしいのですが、この中に恐らく皆さんも身につまされると思われるお話があるんですね。それが、フランクリンの幼少の頃のエピソードが書かれた「笛を高く買いすぎてはいけない」という話。
大体の内容を言いますと、少年時代の貧しかった彼が欲しかったのが笛。ある時、思わぬお金を貰ったので、早速、笛を買いに玩具屋へ入った。所持金を全て見せると、ズル賢そうな主人が笛を1本だけ売ってくれた。喜んで家に帰った彼が笛を兄弟に見せると、「お前はなんてバカなんだ。それだけあれば、そんな笛4本は買えるぞ」と嘲られてしまった。そんな彼に父は「人間は何か欲しくなると、真価以上に高く買いすぎるから気をつけねばならない」と諭した。
……どうです?何か自分に言われているような気がしません?
発売から1ヶ月もすれば1万円以上も安くなるのがデジタルの世界。振り返ってみれば、別にあの時に買わなくても良かったのになぁ……、全ての機材で2~3ヶ月待てばレンズ1本は買えるだけの金額になったかも知れないと思うのだ。そう考えると、何も今すぐ無理してまでFXが必要とは思えない。今のD300ライフで不足があるだろうか?夏ごろまで待てばD700だって、D300の値下がりくらいの期待は出来るような気がする。しばらく待とうじゃないかと自制をしているのだ。
……とは言っても、今はカメラボディよりはレンズが欲しいんですけどね♪
今一番欲しいのが、大口径望遠ズームの「AF-S VR Zoom Nikkor ED 70-200mm F2.8G(IF)」。望遠ズームなら既にコストパフォーマンスに優れ、価格からは想像も出来ないほどの描写で人気の「AF-S VR Zoom Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G(IF)
」を所有していて、風景撮影では大活躍している1本だ。しかし、お猿の仕事からすると室内イベントでの望遠スナップやら、八尾のおわらや城端のむぎやなど夜の踊りを撮ったりすることがあるんですね。VR 70-300mmがいくらVRをひっさげていても暗さはどうにもならず、被写体ブレのオンパレードとなり、ズーム全域F2.8の明るさが必要となってくる。そうなってくるとVR 70-200mm F2.8が欲しいなぁと思うのであった。ただ、D3Xと共に噂された後継レンズも気になるところで、VRII化とかナノクリ化とか、望遠レンズなのにテレ端が甘いので、そこを改善したものとかあれば、それこそ垂涎モノなのだ。勿論価格も気になるが、僅差ならば、元々高額の買い物となるのだから、いずれFX化ということも考えて奮発して周囲の描写も優れた1本が欲しい。しゃあない、しばらく待つか……という感じだ。
高く買いすぎてはいかん、高く買いすぎてはいかん……。
自分に言い聞かせるので精一杯です。でも、これが手に入ればひとまず必要なレンズシステムは構築できて、深~いレンズ沼は脱することとなる。まあ、強いて言えば建築物撮影やら商品撮影もするお猿ですので、アオリ撮影のできる「PC-E NIKKOR 24mm F3.5D ED
」なんかもあれば嬉しいんですけどね……と、再びレンズ沼にハマってみたりしています
。
ま、何だかんだ言っても煩悩具足の凡夫です。どこまで言っても物欲は収まりませんよね。やっぱり、「欲しいと思った時が買い時?」……と、高い買い物をして後悔するのであった。
まあ、そういうことでカメラボディに困り果てるほど不足を感じているわけじゃないので、D300ライフを堪能していこうと思うのですが、既に購入済みのデジカメの性能をアップする方法があるのだ。それが、
ファームウェアのアップグレード♪
……なんですね。
デジタル一眼レフと言っても、ボディ内に基板があるように様々なプログラムが動いています。分かり易いのはメニュー画面。あそこで、色々と設定するのもファームウェア上でやっているワケだし、撮影データがJPEGで取り出せるっていうことは、内部でRAW現像をやっているということなので、そういうプログラムも動いているっていうこと。他にも様々な制御を行っているのがファームウェアなのですが、これはあくまでソフトウェアの部類なのでPCのアプリケーションのアップグレードのように更新していくことができるのだ。これで、不具合が修正されたり、機能を追加したり、画像処理を向上させることができたりするんですね。
ファームウェアは、Nikonのファームウェアのページにあるのですが、D300のファームウェアの最新版であるVer.1.10はコチラ→(Windows版/Macintosh版)
ここでは、Macintosh版を例にとってみると、ダウンロードサイトはこうなっています。
一言申しておきますが、ファームウェアのアップグレードっていうのは、基板の石というかチップに直接書き込む為にOSのアップグレードとは比較にならないくらい非常にデリケートでございまして、アップグレードの途中終了とか起きてしまうと最悪の場合、カメラがウンともスンともということになり兼ねません。特に必要のない場合は無闇にアップグレードはしない方がいいでしょう。
ちなみに、お猿の場合はデジカメのファームウェアのアップグレードは初ですが、職場の業務用スキャナのアップグレードはやったことがあります。現在使用しているスキャナは、MacOS8時代から使用している物なので、OSのアップグレードやドライバソフトのアップグレードなどに伴ってファームウェアのアップグレードも必要不可欠なのでした。ただ、スキャナはベラボウに高いものなので、失敗すれば使い物にならなくなってしまうんですね。それだけにスキャナのアプリケーションを購入する際にアップグレード作業代ということでメーカー側の人間がやってきてファームアップをする料金が見積もりに加算されてくるのですが、これがまた数万円するので、それなら自分でやるわいとやってきたのでした。ここで言いたいのは、それ程、ファームウェアのアップグレードっていうのはリスクを伴うものと思っていただければ幸いです。
そういうことで、ここまでもちょっとしたファームウェアのアップグレードがリリースされてきたのですが、特殊な設定で撮影した場合にのみ起きる不具合の修正とか、非常に希に起きる不具合の修正ということで、お猿としては必要ないと判断してスルーしてきました。そして、それによって困ったこともありません。
ところが、今回のVer.1.10は不具合の修正もありますが、AF性能の向上とかAWB性能の向上といった性能関連や、MENU項目の追加などもあったので、アップグレードは必要と判断して初のファームアップに踏み切りました。
それで、これからファームウェアのアップグレードをやってみようと思われている方に一言申し上げたいのが、アップグレードに於いて思い込みは厳禁。些細なことでも、手順書に目を通しながらやるべし、ということだ。それと、電池切れが起きないようにバッテリーは満充電で行うべし、ということ。
ちなみに、Ver.1.10に関しては、先ほどのページに手順書のPDFのリンクが張られているので、必ず見ていただきたい。
ホラ、こんなに分かり易いんです。要所要所に注意書きが書かれているので、そこは要注意っていうことですね。
では、Macintosh版で説明しますと、先ほどのページから「F-D300-V110M.sit」という圧縮ファイルをデスクトップなどにダウンロードして、解凍します。
すると、右のような「D300UpDate」というフォルダが生成されます。この中には、
……というように、「A3000110.bin」と「B30000110.bin」という2つのファイルがあります。この2つがファームウェアの本体ですね。D300には「A」と「B」という2種類のファームウェアが存在しますので、バージョンによって片方とか両方のアップグレードをすることになります。
実は、ここでお猿はミスってしまったのです!!
この2つのファームウェアをPCからカメラ本体に持っていくにはケーブル接続かCFに入れて持っていくかのどちらかなのですが、お猿はCFで移す方法を選んだんですね。CFをD300にてフォーマットすると「NIKON D300」という名称のCFになるんですが、
……というように、2つのファイルを同時に放り込んでしまったんです。
この2つのファームウェアが入ったCFをカメラに挿入してアップグレードを行うと、まず「A」のアップグレードが始まり、次に「B」のアップグレードが始まります。しかし、「A」のアップグレードが終って確認してみると、どういうわけか更新されていたのは「B」だったんですね。その後に、「B」のアップグレードをしても「B」のアップグレードが繰り返されるだけ。どれだけやっても「A」のアップグレードが行われない事態に陥ってしまったんです!
よ~っく、手順書を見てみると、
……と目立つように書いてあるではないかっ!CFには「A」もしくは「B」のいずれかを入れて順番にアップグレードすべきであって、両方入れてアップグレードしようとすると正しく更新されないとのこと。これは参った。高い料金を払ってNikonのSCに直してもらうしかないのか……と思ったが、試しに「B」をCFから削除して「A」のみにしてトライしたところ、
……というように両方とも更新されたのでした。念のため、Nikonのサポートに確認したところ問題ないとのこと。良かった良かった……。
そんなトラブルが起きかねないので、ファームウェアのアップグレードはくれぐれも慎重に行いましょうね!
……で、今回のアップグレードでは、
……というように、セットアップメニューに著作権情報が追加されました。これを設定するとExif情報内に著作権情報が記述されます。ここで、撮影者名と著作権者名をアルファベットで登録できます。
そして、高感度ノイズ低減で、
……というように強弱を設定できるのですが、これを設定したら、
……というように、背面液晶に情報表示をした際、下部に高感度ノイズ低減の強弱を表示されるように改善されています。先ほど「高感度ノイズ低減 NORM 標準」に設定してあるので、下部には「ISO NR N」と表示されていますね。また、先ほどの著作権情報も設定してあるので中央右上に「C」マークが出ています。まあ、いずれにせよ、この情報表示はあまり使わないので、お猿的にはあまり重要でない更新かもしれませんね。
次に撮影メニューの「ISO感度設定」で感度自動制御の低速限界設定にて、従来は1/250秒~1秒で設定していたのが、
……というように、1/4000秒~1秒で設定になりました。が、これまた感度の自動制御は全くと言っていいほど使わないので、お猿的には、そんなに重要な機能じゃなくなっています。
更に、ワールドタイムの現在地の設定で、
「Ankara」「Riyadh」「Kuwait」「Manama」が追加となりました。ズバリ、中東エリアですね。これで、アラブの石油王の撮影に行き易くなりました。……行かないですね。これまた、あまり必要のない更新かと思います。
まあ、そんな感じであまり必要ないかも知れないアップグレードがなされている部分もありますが、AF性能の向上やらAWB性能の向上といった、クォリティに関わる点も更新されているので、Ver.1.10はアップグレードしても良いかもしれませんね!
何はともあれ、無事にアップグレードが済んでよかったですが、実際のところ撮っていてメチャメチャ変わったという感触はないですが、恐らく微妙に良くなっているのでしょうから、これからもD300を大事に使っていきたいと思います。
ではでは。
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コメント
そうですね。
D300で実際不満がないのですよね。私も。。。
むしろ70-300とか本気で欲しいですよね。
ナノクリスタル化されたら、やっぱり高額なのでしょうね。
とても高くなるのであれば、既存のレンズを早々に手に入れたいのが本音です。
ただ購入後に同じような値段でナノ化されたら大ショックです。
悩みはつきません。
投稿: べあまんさん | 2008年12月 3日 (水) 23時39分
べあまんさん、早速のコメントありがとうございます。
いやぁ、「じゃあ、ホントに必要なのか?」と自問してみると、鮮度がイノチなわけでもないのに高く買っちゃっているなぁ~と猛省しているのでした。数ヶ月ガマンすれば、もっと色々と投資ができて、結果的に物欲が満たせるというメリットもあるんですけど、欲しくなると高く買っちゃいますねぇ。
それにしても、改めてD300って今の価格になると余計にコストパフォーマンスの良いデジイチだと思います。頑張って、D300を使い込みたいと思います。ハイ。
VR 70-300mmは、当ブログでレビューしましたけどホントに優秀ですよ。購入するまでは、パッとしないイメージでしたが使ってビックリっていうシロモノでした。カメラ雑誌では好評価ですが、これはお猿も納得です。あと、もともと逆光にも強いしナノクリを待たなくても十分使えるレンズだと思っています。これはオススメですね。
「高く買いすぎじゃいけない」と言い聞かせながら、それでも、どこで区切りをつけるかというさじ加減に苦しむ今日この頃です。
ではでは。
投稿: フォトグラファー猿 | 2008年12月 3日 (水) 23時50分
ファームアップ、出ると必ず実施しています^^
A/Bで間違えて実施してしまったこと>>>D80で1回あります(汗
チョイ焦りましたが、正しい手順でやり直したらうまく修復できたので、きにしないことにしましたw
PC関係でも、BIOSのUPやOSのSPなんかが出ると、半月くらい様子見して情報収集しながら、問題無さそうであれば、上げてしまってます。
作業ミスのリスクはどうしても付き物ですが、まぁ「自分だけは間違えるはずがない!」という根拠無き自信が・・・(爆
一旦痛い目にあわないとアレかもしれないですね(大汗
投稿: flipper | 2008年12月 4日 (木) 15時10分
flipperさん、コメントありがとうございます。
うん、やっぱりflipperさん程の人になるとファームアップはマメですねぇ~。案の定、PCのBIOSをいじるくらいですかねぇ。その辺はお猿はブラックボックスですよ……。OSのUPがせいぜいでしょうか?
一旦痛い目ですか……、見たことありますよ。それが今のお猿を作っているのかもしれません。
投稿: フォトグラファー猿 | 2008年12月 6日 (土) 20時07分