MacProでGenascan5000(FT-S5000)を使う(2)
お猿@おはようございます。
そろそろ年末商戦っていうことで、カメラメーカーも頑張っているようですが、再びD700の価格が21万円台まで下がりました
。デイトレーダーじゃないですが、買えもしないのに毎日の価格推移が気になって仕方がありません。いっそのこと、もう1台D300
をゲットして……という気もしますが、なんせ不景気ですからね。ここは、ガマンガマン
。来年の夏になれば何かしらの新モデル(D700X?)がリリースされちゃったりして、キャッシュバックを使わなくても安くなるさっ!
まあ、自分のことばかり考えてNikonさんには安くすることばかり要求しちゃっていますが、ここ数日のSONYやCanonの大量解雇のニュースなんか聞いていると、フルサイズ市場のライバルなだけに、他人事とは思えず、あまり価格を叩きすぎちゃいけないなって思いますね。無理して安くした為に開発費用とかまで削減されちゃったりして、良いカメラができなくなったらNikon党としても不本意なので、ちゃんとお金儲けさせてあげましょうよ……ということで、自分ではどうせ買えないので好き放題言っております。
まあ、この辺の心掛けは、お猿愛読の「光に向かって123のこころのタネ」(高森顕徹著/1万年堂出版刊)っていうエッセイ集に「物品を購入する時」っていうのがありまして、そこに、
あまり叩くなよ。
儲けさせてあげなさい。こちらが得しても、
相手の淋しい顔を見るのはイヤだから。
双方、喜ぶのでなければ。
っていう言葉があります。こちらの懐も火の車なので、なかなか実行は難しいですが、やっぱりNikonユーザーとしては儲けさせてあげたいですよね。う~ん、年末ジャンボで3億円が当たれば、100万円出してD700買って「釣りは要らねーぜ」なんてやるかもしれないけどなぁ(3億円当たっても、金の亡者なので100万円程度かよ……)。あぁ、浅ましい。
さて、前回の記事から職場に導入されたIntel入ってるMacProに、10年以上前からある大日本スクリーン製造のGenascan5000(FT-S5000)を接続する作業をやっております。メーカー側のサービスマンにやってもらうのが安全策なんですが、経費節約のために自前でセットアップを行っております。前回はソフトウェア的な問題、特にスキャナ本体側のファームウェアの確認だけ行っておきました。
今回は、いよいよMacProにハードウェア的に接続したいと思います。MacProとGenascan5000を接続するには、FireWire接続かSCSI接続かの二者択一になるのですが、価格的にもFireWire接続の方が格安なので、そっちをチョイスしております。それぞれの対応表は前回の記事を参照してください。
ちなみにFireWire接続で新規購入したものはコレ。
G5時代まで、お世話になったSCSIカードがない、やや玄人っぽさの欠ける新規購入品
この2種類ですが、もしスキャナとMacintosh本体が離れていれば4.5mのFireWire延長ケーブルとしてSANWAの「KE-944」が推奨らしく、メーカー側から薦められました。では、それぞれの機器を見てみましょう。
○Ratoc製 「FireREX1」
これはズバリ、デフォルトでSCSIポートがなくてFireWire(あ、WindowsならIEEE1394ネ!)ポートがある、MacProにFireWire接続する為のコンバータですね。
SCSIからFireWireに変換するコンバータ。これで1万円以上するのだ
ご覧の通り、やや透明感のある外観ですが、片側には、
非常に馴染み深いFireWireポートが2つもある。どちらを使ってもヨシ
……というように、FireWireポートが2つ設けられています。そして、この反対側には、
UltraSCSIポートがあるが、ピンタイプハーフ50pinなのでスキャナには接続不可
……というように、UltraSCSIのピンタイプハーフ50pinのオス端子となっております。つまり、こちら側にSCSI機器を接続して反対側にFireWireケーブルを接続すれば、立派なFireWire製品として認識するっていう寸法です。いやぁ、お手軽ですね。
しかし、このSCSI端子はピンタイプハーフ50pinですが、Genascan5000はセントロニクス50pinなので、このままではUltraSCSI同士と言ったって接続できません。そこで、もう1つのパーツが必要となってくるのです。
○SANWA製 「AD-P50C」
これがセントロニクス50pinからピンタイプハーフ50pinへと変換するSCSI変換アダプタです。
UltraSCSIの端子形状の違いを吸収してくれる変換アダプタ
ご覧の通り、遊び心が全くない「いかにもパーツ」っていう感じですが、これぐらい真面目でいいんじゃないでしょうか?これの片側は、
FireREX1のピンタイプハーフ50pinに対応するメス端子
……というようにピンタイプハーフ50pinのメス端子となっております。そして、この反対側は、
Genascan5000のセントロニクス50pinに対応するオス端子。歯茎みたいだ
……というように、セントロニクス50pinのオス端子になっており、ピンタイプハーフ50pin⇔セントロニクス50pinというSCSI変換が可能となるのです!
この両者のピンタイプハーフ50pin端子同士を接続すると……、
組み合わせれば、Macintosh本体が変わってもFireWire接続できるアイテムになる
……というように、セントロニクス50pin⇔FireWireという変換コンバータが完成するわけですね。これで、Genascan5000のセントロニクス50pin SCSIポ-トとMacProのFireWireポートをFireWireケーブルで接続するパーツが完成しました。
これをGenascan5000のSCSIポートに取り付ければ、厄介なSCSI機器もアッという間にお手軽なFireWire機器に変身しちゃうんですね。
以前はここから太いSCSIケーブルが飛び出していたのだが……
ちなみにお猿の環境ではGenascan5000のすぐ隣がMacPro本体なので、FireREX1に付属している1mのFireWireケーブルで足りました。
今となってはSCSIケーブルがないので、一番太いのはMacintoshの電源ケーブル
ほらね。これでも、以前のSCSI接続よりはスッキリしたんですよ!もし、この距離がはなれている場合は、先ほどの延長ケーブル「KE-944」が推奨のようです。
ちなみに、上の写真ではFireREX1から2本のFireWireケーブルが出ていますが、2つあるFireWireポートのどちらかにMacProと接続すれば、もう片方は他のFireWire機器を接続できるんですね。お猿の場合はDTP業界必須のMOドライブを接続しています。これでMacProのFireWireポートが塞がってしまっていても安心ですね。
これで、いよいよMacProを立ち上げます。
ColorGeniusEXをCD-ROMからインストールし、ダウンロードした下記のアップデータを適用しておきます。(ファームウェアは先にやってあるので不要かと思います)
- FT-S5000 Driver V2.14 For CGEX V2.07(ドライバのアップデータ)
- ColorGeniusEX Ver2.07 for FT-S5000 Updater(ColorGeniusEXのアップデータ)
- FT-S5000 Firmware V2.12(for CGEX)(FT-S5000のファームウェアのアップデータ)
特にMacOSX 10.5上でGenascan5000をFireREX1を使ってFireWire接続する際には、最初のドライバのアップデートは必須です。V2.14は、まさしくこのFireREX1に対応する為のバージョンですので必ずアップデートしておきましょう。
これさえやってしまえば、SCSI時代のようにColorGeniusEXを立ち上げれば、普通にスキャニングができます。
ただ、必要となる場合は少ないかと思いますが、「FT-S5000 Maintainer」を使う場合は、下記の「FT-S5000 Maintenance(MacOSX)」フォルダに入っているものでは使えません。
MacOSX 10.5上で使う場合はMacOSXのフォルダを開いてはダメ
仮に使ったとしても、
やたらと横に長いアラートが出て起動しません。途中で改行くらい入れろよ!
……というようにやたら長いアラート画面が出現するだけです。文面は、
Error:java.lang.Exception: SCSIDriver.loadLibrary error: java.lang.UnsatisfiedLinkError: /Applications/ColorGeniusEX V2/FT-S5000 Maintenance(MacOSX)/lib5000SCSIDriver.jnilib:
と書かれておりますが、さっぱり分からん。
早い話「FT-S5000 Maintenance(MacOSX10.5)」フォルダを開いて、
MacOS10.5のフォルダ内のMaintainerしか使えないのだ
こちらの「FT-S5000 Maintainer」をご利用ください。すると、
まあ、このアプリケーションはあまり使わないんだけどね
……というように、ちゃんと起動しますからね。まあ、あんまり使わないと思いますけど。
なんやかんやと心配なMacPro対応作業でしたが、これでお猿の楽しいDTPライフが始まります。アナログ写真もデジタル写真もドンと来い!
では、あまり需要のない記事でしたが、Genascan5000に限らず、特にDTP業界にはお猿と同じようにSCSI機器で苦しんでいる皆さまがいらっしゃると思います。参考になる部分もあるかと思いますので、喜んでいただければ幸甚です。
ではでは。
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この記事へのコメントは終了しました。
コメント
IEEE1394とSCSIを変換・・・なかなかDeepな世界ですねw
そんなアダプタがあるなんて知りませんでした^^A
SCSIはWin98~Win2000の頃(Pentium3~Pen4初期)、自作PCで使っていましたが、今は使っていないです。
基本的にSCSI機器がUSBやATA、S-ATAへと置き換わってきていますからねぇ。
その昔は、CD-R/RWドライブやカードリーダーを接続していましたケド・・・全てドナドナしてしまった気がします。
現在では、MOやカードリーダーはUSB2.0で、DVD-R/RWはUSB2.0やATAで(いずれS-ATAになるのでしょうけど)繋いでいます。
でも産業用(というか、プロユース)だと、まだSCSI機器も残っているんですね。
素朴な疑問なんですけど、今回のスキャナはPC上だとIEEE1394接続として認識されるんでしょうか。それともSCSI?
後学のために教えていただけると幸いですm(_ _)m
投稿: flipper | 2008年12月11日 (木) 09時33分
いやぁ、このネタは業務用機器レビューなので、コメントが全くないか、あってもflipperさんくらいだと思っていたら、案の定でしたね
!ありがとうございます!
このSCSIには、かなり泣かされてきていまして、本当に「足かせ」でした。
でも、SCSIの端子って見ていると、如何にもパソコンを高度に使いこなしている人っぽく見えますよね。どことなくFireWireは有り難みが欠けるような……。
お問い合わせの件は、次の記事で紹介しましたのでご覧ください!!
投稿: フォトグラファー猿 | 2008年12月12日 (金) 12時44分
突然、舞い戻ってきたFT-S5000をどうしたもんかと検索して辿り着きました。
まさか、FireREX1で接続出来るとは思いませんでしたw
いまさら「ColorGenius」から「ColorGeniusEX」へアップデートって出来るんですかねぇ?
何はともあれ貴重な情報、ありがとうございました。
投稿: tommu | 2010年2月 3日 (水) 16時36分