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日食写真でHDR写真にトライした

 お猿@おはようございます。

 先週の22日は、日本の陸上で皆既日食moon3を観察できるとあって、日本全国が衆議院解散よりもフィーバーしていたような気がします。気合の入った方なんぞは、天候を考慮しなければ最高の観察地である悪石島へのツアーへ高いお金を払ってまで参加して、赤道儀などの特殊な撮影機材を持ち込んでいる映像がテレビなどで放映されていましたねtv

 お猿は、トカラ列島や奄美大島でもなければ皆既日食は見られないからcatface……と非常にクールに構えていたんですが「皆既日食は見れなくても部分日食なら日本全国で見られるんだぜぃ」と聞き、ご多分に漏れず「日食撮影しなくちゃねhappy02!」と、急にテンションがアゲ♂アゲ♂となったわけでございます。

 ……が日食で太陽が月に隠れちゃうと言いましても、所詮は太陽の話ですからね。その天体そのものが核融合しまくっている、エブリディが無数の核爆弾炸裂状態ですので、核拡散条約とか、そんなみみっちい話じゃないわけです。まあ、何といいましょうか?明るさがハンパないんですよね?だって、皆既状態になる直前直後のダイヤモンドリングの前くらいまでは、かなりの減光性能のあるNDフィルターを必須とするくらいなんですから……。

 そんなワケで、推奨のフジフィルムの光量調節用フィルター ND-4.0などを調達しようかと思ったが、時すでに遅しで、メーカー在庫すらない状態で次回の入荷は日食以降だとのたもうた。ならば、光量が1/10000にならなくても……ということで1/400狙いで、KenkoのND400プロフェショナルを……とも思ったが、これもSold out!まあ、なんせNDフィルターというNDフィルターは、おしなべて品薄状態。仕方ないということで、シャッタースピード最速&絞りは絞りまくるということで持てる最善を尽くそうと思ったわけですね。

 今回使用したカメラは、FX代表でD700とDX代表のD300という2台体制。

 D700には、ナノクリ大口径レンズの「AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G ED」を装着し、焼け石に水とは分かっていながらも、もともと持っていた光量1/4のND4を装着した上に、気休め程度にPLフィルターを装着。まさに敗戦間際の日本のような特攻状態だった。

 D300に至っては、望遠専門ということで「AF-S VR Zoom Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G(IF)」を装着し、NDフィルター所有していないので、PLフィルターのみを装着。全くもって焼け石に水。ヘタすりゃ、強烈な紫外線をモロに受けてPL劣化すっぞ!と思ったのだが、数年に1度のチャンスなのだと言い訳してみた。

 前回の記事にあるように、絞りをかなり絞ってもローパスのゴミが写り込まないように、イメージセンサーのクリーニングはカンペキ!では、いざ出陣ということでロケにGo!

 今回の撮影地は、ホームタウンである射水市のフォトジェニックな場所ですね。海の海王丸パークに対して、山の親鸞会館というのは言わずと知れたことでございますが、さてどっちを取るか……と考慮したところ、海王丸パークは今年のフォトコンでそこそこ自信のある作品が撮れているので、親鸞会館に決定!心の親友であるもん太氏のお誘いも受けて親鸞会の正本堂も写し込んで撮らねばならないことになった。

 事前の富山市天文台の情報では、9:52ごろから食がはじまり、11:07ごろの食の最大で74%が欠けるのが見られ、12:24ごろに食が終わるということらしい。正直なところ、今までの人生において日食やら月食というものは「別にどーでもいいじゃんgawk」ということで、気にしていなかったので、直感的に日食なんてアッという間に終るだろうよ……と思っていたのだが、案外長期戦であることに驚く。

 まあ、そんなワケで少しでも欠けていれば日食状態ということですので、9:40頃には現地に到着して、もん太氏と合流……。それで、通常、日食といえば太陽のアップでございますが、D300に減光対策はPLフィルター1枚だけという装備不十分で撮ったものがコレ。

○10:52ごろ撮影

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 正直、PLフィルターだけの減光装備だけでよく頑張ったと褒めてやりたい。使用している70-300mmのテレ端の絞りが最大に絞ってf40。それが結構役に立ったのかもしれない。でも、やっぱり、角は尖ってくれませんね。

○11:07ごろ撮影

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 これが富山での部分日食における食の最大。最大食分74%なのだが、減光しなければ通常の太陽のように眩しくて見れたもんじゃない。PLフィルター1枚だけだったものの、天然のフィルターである雲が薄くかかってくれたので思いのほかエッジがしっかりとしている。

○11:23ごろ撮影

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 食の最大を過ぎると、欠けは次第に天頂から下へと移動してくる。この時も、薄く雲がかかっていたので、1番最初の写真よりも明るいのにエッジがしっかりしているようだ。

 ……とまあ、お猿は持てる装備で頑張ってみたのですが、正直なところ、天文マニアでもないお猿が、こういう写真を撮ってもあまり面白くない。「これは富山県の射水市で撮ったんだよ」と言うから分かるのであって、言われなければどこの日食かすら分からない。

 そうなると、オリジナリティを出そうと思えば、周囲を入れるしかない!でも、周囲を入れるとしたらケタ外れの太陽の光量をいかにコントロールして、周囲の明るさとの明度差を縮めていくかという話になるんですが、そこで思い出したのがHDR写真の生成ですね。

 今年のPIE2009の展示の中で、地味ながらも多くの見物客で賑わっていたのが、Jungleブース

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 特に目立ったものはないようなのだが、ある技術についてデモをしていて、それを見るために賑わっていたのだ。それが、HDR(ハイダイナミックレンジ)写真の合成ソフトです。

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 ブースでもカタログやらお試し版を貰ったのですが、そのソフトっていうのがフランスのHDRsoft社が開発したPhotomatix PRO 3.0である。どんなソフトかと言えば、カタログの見出しには、

「目で見た感動を、そのままに再現。ディテールを強調する画像編集ソフト」

 ……とのこと。

 フィルムだろうがデジタルだろうが、記録できる明るさの範囲というのは決まっていて、ダイナミックレンジが広いと言われるネガフィルムでさえ、人間の肉眼でみたものにはかないません。暗いところは黒つぶれを起こし、明るいところは白飛びしてしまうんですね。もちろん、そこには階調の情報がありませんから、トーンカーブでレタッチしても何も出てこないんですね。

 そこで、HDR写真の合成というのは、露出を変えて同じ構図を撮影したものを1枚に統合し、非常に多くの情報を持った画像を生み出します。PhotoshopにもCS2以降にHDR画像を作成する機能が搭載され、32bit画像を生成します。しかし、HDRに特化したPhotomatix PRO 3.0は非常に簡単かつナチュラルにやってくれるんですね。

 では、つべこべ言っていないで、初のHDR画像をご覧ください!

 まずは、D700とナノクリ24-70mm F2.8で撮った親鸞会館と部分日食の引きの写真。

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 まずこれは、絞りは最も絞ったF22で固定。左は1/5秒で、右は1/8000だ。左では、非常に肉眼で見たイメージなのだが、部分日食しているのやらしていないのやら。そもそも、太陽どこやねんという感じだ。反面、右は太陽以外何も見えていません。この2枚の間に、数段階に分けて撮った写真をPhotomatix PRO 3.0にて統合すると……?

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 おーっ!すでに「目で見た感動を、そのままに再現」というキャッチは適当でないような非現実的な写真になりました。肉眼で、どう頑張って太陽見たって、目を傷めるだけで日食の形状なんて見れませんからね。1600倍ほどのシャッタースピード差の露出を圧縮しているんですから、このソフトのキャパシティすら超えているような気がします。でもまあ、トライアル版を使っているもののメインの機能を使わずして、この圧縮性能。大したものです。お猿は満足ぢゃ。

 それにしても、日食入れているのにゴースト皆無ってのはスゴイ

 次は、D300とVR 70-300mmでのアップですね。上の写真の中央マーク付近をアッパーで狙いまして、そこと太陽を入れてみました。

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 露出は先ほどと同じで、上の明るい方の素材では太陽は普通の太陽のようですが、下の写真では日食が見て取れます。HDR合成しますと……、

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 こんな感じですね。これは露出オーバー側の写真は、ややアンダー目からスタートしているので、鷲のマークの陰影がちょっと分かる程度です。

 それよりも、ゴーストの形が日食の形というのが面白いですね。

 お次は、食が進んできて太陽に雲がかかりつつある時に撮ったものです。

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 幾分か、太陽周辺の雲の調子が出るレベルからスタートして、合成しました。

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 おっ!これはなかなかいいんじゃないですか?太陽に露出合わせた写真をもっと減光できれば、もうちょっとクリアだったのに……と悔やまれます。

 更に、同様のアングルから別カット。

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 雲がもっと出てきているんですが、雲の陰影が出るレベルからスタートです。雲による減光があってか、太陽の形がそこそこソラマメ型?

 では、合成してみましょう。

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 これはトライアル版の「露出補正」機能のみをしようしたものですが、これにこのソフトの最も優れた「トーンマッピング」を使って最適化してみましょう。

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 これが、機能のウリというだけあってウォーターマークが入っちゃうんですが、そうですねぇ、鷲のマークの感じはトーンマッピングをかけない方が好きなんですが、総合評価としては空の階調もシッカリ再現できている後者がいいのかと……。まあ、通常やらない明度差でのHDR合成ですからね。あと、お猿がHDR合成に慣れていないのもあるんでしょうけど……。

 何はともあれ、PhotoshopのHDR合成機能よりも作業はやりやすく、高品質のHDRが完成することが分かりましたし、何よりも日食でコレを試せたのは良いですね。観測地で撮影したロケーションも分かるような日食撮影にHDRはいかがなもんでしょう?

 次の皆既日食は富山県内でも見れるんですが、その前に2012年に金環日食が見られますし、その時は富山県では最大食分94%くらいの部分日食になるらしいので期待したいと思います。

 生きていられるかどうか……。

 ではでは。

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